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ホテル・旅館の「技人国ビザ」審査が激変!フロント・接客のNGラインと特定技能への移行
- 2026年02月06日
外国人雇用サポートセンターEmployment of Foreigners
行政書士法人タッチ


2026年1月23日、政府は重要政策である「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」を決定しました 。 この決定は、外食業界における外国人雇用、とりわけ「店舗管理者」や「店長候補」として雇用されている「技術・人文知識・国際業務(以下、技人国)」ビザの在り方に、決定的な転換を迫るものです。 これまでも、現場業務を主とする技人国ビザの利用は「グレーゾーン」として問題視されてきましたが、今回の政府決定により、「店舗現場での業務は『特定技能』で行う」という方針が完全に明確化されました。今後は、実地調査を含む審査・在留管理が本格的に厳格化されます 。 本記事では、なぜ今これほどまでに厳格化されるのか、その背景にある時系列と入管庁の意図、そして企業が直ちに取り組むべき「特定技能」への移行戦略について、入管業務を専門とする行政書士法人タッチが徹底解説します。
▼この記事の内容は動画でも確認できます。
目次
これまで外食業界では、日本の大学や本国の大学を卒業した外国人を「店長候補」や「店舗管理スタッフ」という名目で技人国ビザで採用するケースが一般的でした。申請書類上は「マーケティング」「経営管理」「スタッフ教育」と記載しつつ、実態としては人手不足を補うために、1日の大半をホールでの接客やキッチンでの調理業務(現業)に従事させる。
こうした運用は、入管法上本来認められない「単純労働(現業)」を含むものでしたが、これまでは「実務研修の一環」や「将来の幹部候補」という説明で、一部許可が出るケースもありました。
しかし、2026年1月23日の閣僚会議決定により、この状況は一変します 。政府は「在留資格該当性のない活動」を徹底的に排除し、適正な在留管理を行うことを高らかに宣言しました。
これは単なる「注意喚起」ではありません。2026年は、外食業におけるビザ運用の「常識」が覆り、ルール違反には厳格な処分が下される「厳格化元年」となります。
今回の厳格化は、決して唐突に決まったことではありません。入管庁は何年も前から外食業における技人国ビザの乱用を問題視しており、段階的に「外堀」を埋めてきました。
この時系列を正しく理解すれば、今回の決定が「最終通告」であることが分かります。
長年、飲食店現場において、本来認められない現業(配膳、調理、清掃など)に技人国ビザの外国人が従事する実態がありました。入管庁はこれを「不法就労の温床」や「制度の悪用」として問題視していましたが、当時は現場で正社員として働けるビザがほとんどなく、実務上のグレーゾーンとして残らざるを得ない側面がありました。
人手不足等の対応のため、政府は「特定技能」制度を整備・拡充しました。これにより、外食業でも現場業務(接客・調理・店舗管理)に従事できる正規のビザが整いました。「ビザがないから仕方なく技人国を使う」という言い訳は、ここで通用しなくなりました。
特定技能制度ができたことを受け、入管庁は「技術・人文知識・国際業務の在留資格に係る許可・不許可事例」や、「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」の活動の違いに関する資料を公表。「現場業務は特定技能で行うべきである」というメッセージを発信し、事実上の警告を行ってきました。
そして今回、閣僚会議にて「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」が決定されました 。 本対策の本文には、以下のような厳しい文言が並んでいます。
認められた活動内容に該当しない業務に従事するなど、受け入れた外国人が資格該当性のない業務に従事する事案への対策が必要となっている。
資格該当性のない業務に従事させている疑いのある受入れ機関や派遣先における活動状況を調査し、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討する。
これら一連の流れから、2026年以降、入管庁は「技人国ビザと特定技能ビザのすみわけ」を徹底し、在留資格該当性のない「なんちゃって店舗管理」の摘発・排除に本腰を入れて動くことは確実です。もはや「今まで大丈夫だったから」という理屈は通用しません。
多くの企業様が誤解されているのが、「店舗管理業務」の定義です。
「店長として、アルバイトのシフトを作り、食材の発注をし、在庫を管理する。これは『管理』だから、技人国ビザで問題ないはずだ」
そう思われていませんか?
残念ながら、その認識は、今後の審査では通用しません。
入管庁の新しい解釈基準や厳格化において、1つの店舗内で行われる以下のような業務は、「技人国」の要件を満たす「学術的な素養を必要とする業務」とはみなされなくなりました。 これらは、「特定技能」で行うべき業務として整理されています。
これらは全て、「現場運営(オペレーション)」であって、「経営・企画」ではないのです。
これまでは許可されていたかもしれませんが、「育成就労」や「特定技能」制度が整備された今、「現場の管理業務は育成就労・特定技能で行う」という整理がついたのです。
では、具体的にどのような業務分担になるのでしょうか。
入管庁の指針に基づき、「特定技能1号」「特定技能2号」「技人国」それぞれの役割と許可される業務範囲を表にまとめました。
| 在留資格 | 特定技能1号 | 特定技能2号 | 技術・人文知識・国際業務 |
| 役割のイメージ | 一般的な店舗スタッフ (現場の即戦力) |
店舗のリーダー (店長・責任者クラス) |
本部の企画・管理職 (エリアマネージャー・SV) |
| 主な活動場所 | 店舗現場 | 店舗現場 | 本部(本社) ※巡回は可だが常駐は不可 |
| 調理・接客 | 〇 可能 (メイン業務として実施) |
〇 可能 (メイン業務として実施) |
× 不可 (研修期間を除く) |
| 店舗管理の内容 | 日常業務の一環 (発注やシフトの一部担当など、スタッフとしての業務) |
包括的な店舗運営 (1号の業務に加え、店舗PL管理・人材育成など店長としての業務) |
広域・専門的な管理 (複数店舗の統括・全社的な経営戦略・マーケティング等) |
| 求められる能力 | 相当程度の技能・日本語能力 | 熟練した技能・管理能力 | 大学等で修得した専門知識 (経営学・経済学等)の応用 |
現場の最前線で調理や接客を行う、即戦力のスタッフです。食材の発注や締め作業など、店舗運営に必要なルーチンワークも担当できますが、あくまで「現場プレイヤー」としての位置づけです。
熟練した技術を持ち、店舗の「ヒト・モノ・カネ」すべてを管理できるポジションです。売上責任を負い、スタッフの採用や評価、教育も行います。これまでの技人国ビザで想定されていた「現場の店長」は、まさにこの特定技能2号の役割です。長期雇用が可能で、家族帯同も認められます。
「1つの店舗」から離れ、会社全体や複数店舗を見る立場である必要があります。特定の店舗に常駐してシフトに入るのではなく、複数の店舗を巡回して指導したり、本社で新メニューの開発や広報戦略を練ったりする業務が該当します。
つまり、「1つの店を任せる店長」は、今後は「特定技能2号」の領域であり、「技人国」の領域ではないという明確な線引きがなされたのです。
ここで一つの疑問が生じます。「将来的に本部のエリアマネージャー(技人国)にする予定だが、最初は現場を知ってもらうために店舗配属したい。これは認められないのか?」という点です。
結論から言えば、「明確なキャリアプランに基づく、期間を定めた実務研修」であれば、技人国ビザでも現場業務が認められる可能性はあります。
入管庁は今後、この「研修名目の単純労働」についても厳しくチェックする方針です。「とりあえず現場で」という曖昧な採用は、更新不許可のリスクが極めて高くなります。
そのため、大卒者であっても、当面の間(数年以上)は現場業務(店長業務含む)に従事させたいのであれば、まずは「特定技能」で採用することを強く推奨します。
「大卒なのに特定技能?」と思われるかもしれませんが、制度上、現場業務を行うには特定技能しかありません。将来的に本社勤務(エリアマネージャーや本部スタッフ)になった段階で、改めて「技人国」へ変更すれば、コンプライアンス上の問題は一切なく、スムーズなキャリア形成が可能となります。
今回決定された「総合的対応策」では、以下の施策が「速やかに実施する」として挙げられています。
資格該当性のない業務に従事させている疑いのある受入れ機関や派遣先における活動状況を調査し、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討する。
これは何を意味するか。 これまでは更新申請の際の「書類審査」がメインでしたが、今後は「実地調査(現場への立ち入り)」のリスクが格段に高まるということです 。
特に、「店舗管理」と申請しておきながら、実態はシフトに穴が開いた際のホール業務埋め合わせ要員になっているようなケースは、今後摘発の対象となる可能性が非常に高いです。
2026年は、外食業界における外国人雇用の「ルール」が再定義される年です。
「今まで許可が下りていたから大丈夫」という前例踏襲は、企業のコンプライアンスリスクを最大化させます。
しかし、これはネガティブな話だけではありません。制度のすみわけが明確になったことで、「特定技能」を正しく活用すれば、コンプライアンスを遵守しながら、堂々と現場で外国人の力を借りることができるようになったとも言えます。 行政書士法人タッチでは、貴社の現状をヒアリングし、以下のサポートを行います。
入管の審査が厳格化される前に、早めの対策をご検討ください。
「うちは大丈夫かな?」と少しでも不安に思われた経営者様、人事担当者様は、ぜひ一度、行政書士法人タッチにご相談ください。
| 2018年8月 | ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 |
|---|---|
| 2022年4月 | 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 |
| 専門分野 | 外国人在留資格、帰化申請 外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応 |
| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
| 運営サイト | 行政書士法人タッチ 国際結婚&配偶者ビザサポートセンター 帰化申請サポートセンター 就労ビザサポートセンター 永住ビザサポートセンター 経営管理ビザサポートセンター ビザサポートセンター |
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