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外国人就労ビザの申請方法|申請の流れ・期間・手数料

calendar_month2021年11月26日
cached2026年09月30日

外国人を雇用して就労ビザ(就労できる在留資格)を取得する手続きは、採用する人が日本国内にいるか海外にいるかで2つのルートに分かれます。国内在住者(留学生の新卒採用や転職者)は「在留資格変更許可申請」、海外在住者は「在留資格認定証明書交付申請」です。どちらも審査期間は1〜3か月が目安で、就労開始日から逆算して早めに申請する必要があります。また、2026年10月1日以降に受け付けられた変更・更新申請から手数料が改定され、許可される在留期間に応じた段階制(窓口1万円〜7万5,000円)になります。

本記事では、就労ビザ申請の2つのルートの流れ、誰が申請できるのか、必要書類の考え方、審査期間と手数料、不許可を避けるポイントを、2026年9月時点の入管庁の公表情報に基づいて解説します。

この記事で分かること
  • 就労ビザとは何か、主な就労系在留資格の種類
  • 国内在住者(在留資格変更)と海外在住者(在留資格認定証明書)の手続きの流れ
  • 誰が申請できるか(本人・企業の職員・行政書士)とオンライン申請
  • 審査期間の目安と、2026年10月1日改定の手数料
  • 必要書類の考え方(企業のカテゴリー、2026年4月からの追加書類)
  • 不許可を避けるポイントと、不許可になった場合の対応

就労ビザとは:就労できる在留資格の総称

「就労ビザ」は法律上の用語ではなく、日本で就労活動ができる在留資格の総称です。外国人が日本で働くには、従事する業務に対応した在留資格を出入国在留管理庁(入管)から許可されている必要があります。在留資格ごとに活動できる内容が決まっており、本人の学歴・職歴と、企業で従事する業務の内容によって取得すべき在留資格が異なります。

在留資格 該当する業務の例 主な要件
技術・人文知識・国際業務 エンジニア、営業・企画・経理などの事務職、通訳・翻訳、デザイナー、語学講師 大学・専門学校卒業等と業務の関連性、日本人と同等以上の報酬
特定技能 介護・外食・宿泊・建設・製造など16分野の現場業務 分野別の技能試験と日本語試験の合格(技能実習2号修了で免除)
技能 外国料理の調理師、スポーツ指導者など 原則10年以上の実務経験
経営・管理 企業の経営者、管理者 事業所、資本金等の要件
高度専門職 ポイント制で70点以上の高度人材 学歴・職歴・年収等のポイント
育成就労(2027年4月〜) 技能実習に代わる制度。原則3年で特定技能1号の水準まで育成 監理支援機関を通じた受入れ、育成就労計画の認定

就労できる在留資格を持たずに働かせた場合(資格外活動によるアルバイト等は除く)、本人は不法就労、企業は不法就労助長罪に問われる可能性があります。企業向けの就労ビザで最も多い技術・人文知識・国際業務の要件は技人国ビザの要件とは?入管法に基づく3つの絶対条件で解説しています。

就労ビザ申請の2つのルート

採用する外国人が日本国内にいるか海外にいるかで、申請の種類・提出先・流れが異なります。

国内在住者を雇用する場合 海外在住者を雇用する場合
申請の種類 在留資格変更許可申請 在留資格認定証明書交付申請
典型例 留学生の新卒採用、他社からの転職(在留資格が変わる場合) 海外の大学卒業者や現地採用者を日本に呼び寄せる
提出先 本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理局 受入れ企業の所在地を管轄する地方出入国在留管理局
審査期間の目安 1〜3か月 1〜3か月(交付後にビザ発給・来日の期間が加わる)
手数料 許可時に納付(2026年10月1日以降は在留期間に応じた段階制) 不要(交付申請に手数料はかからない)
就労開始まで 許可・新しい在留カードの受領後 来日・上陸許可後
転職者で在留資格が変わらない場合(技人国の人が別の会社で技人国の業務に就く場合など)は、変更許可申請は不要で、14日以内の「所属機関等に関する届出」と、必要に応じて「就労資格証明書」の取得を検討します。ただし2026年4月15日以降、転職により主として言語能力を用いる対人業務に就く場合は、次回更新時にCEFR・B2相当の言語能力の証明が必要になります。

国内在住者を雇用する場合:在留資格変更許可申請の流れ

  1. 必要書類の準備:申請書、本人の学歴・職歴を証明する書類、雇用契約書、企業の概要・決算書類など(企業のカテゴリーにより異なる)
  2. 入管へ申請:本人の住居地を管轄する地方出入国在留管理局へ提出。オンライン申請も可能
  3. 審査:1〜3か月。追加資料を求められた場合は必ず期限内に提出する
  4. 結果の通知:窓口申請はハガキで通知。オンライン申請はメールで通知
  5. 許可・在留カードの受領:ハガキと必要書類(パスポート・在留カード・手数料)を持って入管へ行き、新しい在留カードを受け取る。オンライン申請は郵送での受領も可能

海外在住者を雇用する場合:在留資格認定証明書交付申請の流れ

  1. 必要書類の準備:申請書、本人の学歴・職歴証明、雇用契約書、企業の書類など。本人の書類は海外から取り寄せるため時間がかかる
  2. 入管へ申請:受入れ企業の所在地を管轄する地方出入国在留管理局へ、企業の職員または申請取次行政書士が提出。オンライン申請も可能
  3. 審査:1〜3か月
  4. 在留資格認定証明書(COE)の交付:2023年3月から電子化され、電子メールで本人に送付できる(郵送も可)
  5. 現地の日本大使館・領事館でビザ(査証)申請:本人がCOEを提示してビザの発給を受ける。通常1週間程度
  6. 来日・上陸許可:空港で在留カードが交付され(一部空港以外は後日郵送)、就労開始
在留資格認定証明書の有効期間は交付から3か月です。期間内に来日しないと失効し、再申請が必要になります。フィリピン人を雇用する場合は、これに加えてフィリピン政府のMWO・DMW手続きが必要です(MWO・DMW申請手続きとは)。

誰が申請できるか:本人・企業の職員・行政書士

入管への申請は、原則として本人が出頭して行いますが、次の人が代わりに申請書類を提出(申請取次)できます。

  • 申請人本人(変更許可申請の場合)
  • 受入れ企業の職員:地方出入国在留管理局長から申請取次の承認を受けた職員。認定証明書交付申請は企業の職員が代理人として申請できる
  • 申請取次行政書士・弁護士:地方出入国在留管理局長に届け出た行政書士・弁護士で、本人または企業から依頼を受けた者
  • 法定代理人(本人が16歳未満の場合など)

企業の職員や行政書士が取り次ぐ場合、本人は入管に出頭する必要がありません。

オンライン申請

在留申請オンラインシステムを使えば、受入れ企業の職員(事前の利用者登録が必要)や申請取次行政書士は、入管に行かずに申請できます。結果はメールで通知され、在留カードは郵送で受け取ることもできます。2025年4月以降、オンライン申請は窓口申請より手数料が安く設定されています(後述)。

審査期間と手数料

審査期間の目安

変更許可申請・認定証明書交付申請ともに、標準的な審査期間は1〜3か月です。企業のカテゴリー(後述)が上位であるほど短い傾向があります。入管が在留審査処理期間の平均日数を公表しているので最新の状況を確認することができます。

ただし、この表は全国の平均であることに注意が必要です。東京出入国在留管理局は非常に審査処理数が多いため、この表よりも審査期間が長引く傾向にあります。

手数料(2026年10月1日改定)

在留資格認定証明書交付申請に手数料はかかりません。在留資格変更許可・在留期間更新許可の手数料は、2026年9月30日までの受付分は窓口6,000円・オンライン5,500円の一律でしたが、2026年10月1日以降に受け付けた申請から、許可される在留期間に応じた段階制に変わります。

許可される在留期間 窓口申請 オンライン申請※
3月以下 10,000円 10,000円
3月超6月以下 18,000円 15,000円
6月超1年未満 25,000円 21,000円
1年 33,000円 27,000円
1年超3年未満 48,000円 42,000円
3年以上5年未満 64,000円 56,000円
5年以上 75,000円 65,000円

※オンライン申請はコンビニ決済または銀行決済で、別途決済手数料がかかります。窓口申請は収入印紙で納付します。永住許可申請は10,000円から200,000円(窓口のみ)に改定されます。

手数料は「申請時に希望した期間」ではなく「許可された在留期間」で決まり、許可時に納付します。初回の許可は1年になることが多いため、変更申請1件あたり窓口33,000円が目安です。1年更新を繰り返すより長い在留期間を一度に許可される方が総額は安くなるため、企業のカテゴリーを上げることが手数料の面でも有利になります。手数料を企業・本人のどちらが負担するかは法律上の定めがなく、就業規則等で取り決めておくことをおすすめします。

入社予定日に間に合うか、自社のカテゴリーでどの書類が必要かが分からない

このような場合は、企業・団体様向けの無料相談で状況をお聞かせください。
採用予定者の経歴と業務内容から、取得できる在留資格と申請スケジュールをご案内します。

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必要書類の考え方:企業のカテゴリーで変わる

技術・人文知識・国際業務などの就労ビザでは、受入れ企業の規模・実績によって4つのカテゴリーに分けられ、カテゴリーが上であるほど提出書類が少なくなります。

カテゴリー 該当する企業 書類の傾向
1 上場企業、国・地方公共団体、一定の認定を受けた企業(一定の中小企業も対象) 企業側の書類は最小限。審査も比較的短い
2 前年分の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表の源泉徴収税額が一定額以上の企業 合計表の写しで足りる書類が多い
3 上記以外で、前年分の法定調書合計表を提出した企業 会社案内・決算書類・雇用契約書・業務内容の説明資料など
4 設立直後などで法定調書合計表を提出していない企業 事業計画書など、事業の継続性を示す資料が追加で必要
2026年4月15日以降の申請から、カテゴリー3・4の企業は「所属機関の代表者に関する申告書」の提出が追加されました。また、翻訳・通訳や接客など主に言語能力を用いる対人業務に就く場合は、業務で使う言語についてCEFR・B2相当の能力を証する資料(日本語ならJLPT N2以上等)が必要です。

技術・人文知識・国際業務の必要書類の一覧は技術人文知識国際業務の必要書類、業務内容を説明する理由書の書き方は技術人文知識国際業務の理由書の書き方をご覧ください。

不許可を避けるポイントと、不許可になった場合

就労ビザの審査は、不法就労防止の観点から年々厳しくなっています。2026年1月の政府の総合的対応策以降は、在留資格に該当しない業務に従事させている疑いのある企業への実態調査も強化されています。不許可になりやすいのは次のケースです。

  • 学歴・職歴と業務の関連性が弱い:専攻と業務の関係を理由書で具体的に説明できていない
  • 業務量が企業規模に見合わない:小規模な店舗で「管理業務専任」として申請するなど、専門業務が主たる活動になると認められない
  • 現業が主体:接客・調理・製造ラインなどの単純労働が業務の大半を占める(特定技能で申請すべきケース)
  • 報酬が日本人と同等以上でない:同時期採用の日本人より低い給与設定
  • 本人の在留状況が不良:留学中のアルバイトの時間超過、納税・届出の不履行など
  • 企業の安定性・継続性に疑義:債務超過、社会保険未加入など

不許可になった場合は、入管で不許可理由を確認したうえで、理由を解消して再申請します。国内在住者の変更申請では、在留期限までの残り期間によっては「特定活動」で出国準備を求められることがあるため、初回申請の段階で要件を満たす書類を揃えることが重要です。よくある不許可のパターンは技人国で不許可が連発|許可が出ない3類型で解説しています。

よくある質問

Q. 就労ビザの申請から許可までどのくらいかかりますか?

変更許可・認定証明書交付ともに1〜3か月が目安です。海外在住者はさらにビザ発給と来日の期間が加わることに注意が必要です。また、東京入管管轄の場合は、この標準審査期間よりもさらに長い期間がかかると考えておくべきです。

Q. 企業が本人に代わって申請できますか?

認定証明書交付申請は企業の職員が代理人として申請できます。変更許可申請も、申請取次の承認を受けた職員であれば本人に代わって提出できます。行政書士に依頼すれば本人・企業とも入管への出頭が不要です。

Q. 2026年9月までに申請した人は、結果が10月以降に出ても手数料は旧料金のままですか?

はい。2026年9月30日までに入管が受け付けた申請は、許可が10月1日以降になっても改定前の手数料(窓口6,000円・オンライン5,500円)が適用されます。オンライン申請の受付日は受付番号のお知らせメールで確認できます。

Q. 転職者を採用する場合も申請が必要ですか?

在留資格が変わらない転職(技人国→技人国など)は変更申請不要ですが、本人が14日以内に所属機関の変更を届け出る必要があります。業務内容が現在の在留資格に該当するか不安な場合は、就労資格証明書の交付申請で確認できます。

Q. 就労ビザを持たない外国人を働かせるとどうなりますか?

本人は不法就労として退去強制の対象になり、企業は不法就労助長罪(現行は3年以下の拘禁刑・300万円以下の罰金、2027年からは5年以下の拘禁刑・500万円以下の罰金)に問われる可能性があります。「在留カードを確認していなかった」では免責されません。詳細は不法就労助長罪とは|2027年厳罰化で罰金500万円をご覧ください。

まとめ

  • 就労ビザ申請は、国内在住者は在留資格変更許可申請、海外在住者は在留資格認定証明書交付申請の2ルート
  • 審査期間は1〜3か月。管轄入管や申請時期によってはもっと長くなる。
  • 企業の職員や申請取次行政書士が代わりに申請でき、オンライン申請なら入管への出頭も不要
  • 2026年10月1日以降の変更・更新申請は、許可される在留期間に応じた段階制の手数料(窓口1万〜7万5,000円)。認定証明書交付申請は無料
  • カテゴリー3・4の企業は2026年4月から代表者申告書が追加。対人業務はCEFR・B2相当の言語能力の証明が必要
  • 不許可の主因は学歴と業務の関連性、業務量、現業主体、報酬。理由書と業務内容の設計が鍵

初めて外国人を採用する、過去に不許可になったことがある

在留資格の選定から書類作成、オンライン申請、許可後の届出までサポートします。

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参考資料

この記事の監修者
行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立
2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」
専門分野 外国人在留資格、帰化申請
外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数
運営サイト 行政書士法人タッチ
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