お役立ち記事
就労ビザの期間
- 2021年12月15日
外国人雇用サポートセンターEmployment of Foreigners
行政書士法人タッチ


2025年4月から、技能実習と特定技能1号の外国人介護人材も、一定の要件のもとで訪問介護などの訪問系サービスに従事できるようになりました。それまで訪問介護を担える外国人は在留資格「介護」とEPA介護福祉士に限られていましたが、受入れ事業所が5つの遵守事項を満たす体制を整え、介護職員初任者研修等を修了した外国人介護人材について国際厚生事業団(JICWELS)から「適合確認書」の交付を受ければ、1対1の居宅サービスに従事させることが可能です。原則として介護事業所等での実務経験1年以上が必要で、利用者ごとに一定期間の同行訪問を行い、利用者・家族への書面での説明と署名も求められます。
本記事では、介護分野の外国人材の活用状況、訪問介護に従事させる際の要件(5つの遵守事項+実務経験・利用者への説明)、配慮事項、適合確認書の手続きと巡回訪問、2027年の育成就労制度での扱い、メリットと注意点を、現時点の制度に基づいて解説します。
目次
介護分野の人手不足は深刻で、厚生労働省の推計では2026年度に約240万人、2040年度には約272万人の介護職員が必要とされています。中でも訪問介護は有効求人倍率が14倍を超え(施設介護は3倍台)、人材不足が特に深刻です。
| 在留資格 | 在留者数(目安) | 訪問介護への従事 |
|---|---|---|
| 介護(介護福祉士) | 約1.6万人(2025年12月末) | 可 |
| EPA介護福祉士 | 約3,300人(候補者を含む) | 資格取得者は可(候補者は不可) |
| 特定技能1号(介護) | 約6.8万人(2025年12月末・速報値)。介護分野は特定技能の中で最多 | 2025年4月から要件を満たせば可 |
| 技能実習(介護) | 約1.6万人(2023年12月末)。2027年4月から育成就労に移行 | 2025年4月から要件を満たせば可 |
最も人数の多い特定技能1号と技能実習は、「利用者の居宅で介護職が1対1でサービスを提供する」という業務特性から訪問系サービスが認められていませんでしたが、厚生労働省は2025年4月から、適切な指導体制・権利保護・在留管理を確保することを条件に従事を認めました。
受入れ事業所は、介護職員初任者研修課程等を修了した外国人介護人材を訪問介護等の業務に従事させることとし、次の①〜⑤を遵守する体制を整える必要があります。
| 番号 | 遵守事項 | 内容 |
|---|---|---|
| ① | 研修の実施 | 訪問系サービスの基本事項・生活支援技術、利用者・家族・近隣とのコミュニケーション(傾聴・受容・共感)、日本の生活様式、緊急時の連絡方法・対応を含む研修を事業所で行う |
| ② | 一定期間の同行訪問等のOJT | 外国人介護人材が一人で適切にサービス提供できるようになるまで、サービス提供責任者や担当の先輩職員が同行するなどのOJTを行う |
| ③ | 丁寧な説明・意向確認、キャリアアップ計画の策定 | 業務内容・注意事項を事前に説明して意向を確認し、習得すべき技能や目指す姿を明確にしたキャリアアップ計画を本人と共同で策定・共有する |
| ④ | ハラスメント対策 | 対応マニュアルの作成・共有、管理者等の役割の明確化、発生時の対処ルール、利用者・家族への周知、相談窓口の設置 |
| ⑤ | 不測の事態に対応するICTを含む環境整備 | 緊急時の連絡先・対応フローのマニュアル、緊急時を想定した研修、他の職員が駆けつけられる体制、サービス提供記録・申し送りの共有の仕組み。コミュニケーションアプリ等のICT活用 |
サービスの質を担保する観点から、訪問系サービスに従事する外国人介護人材は、介護事業所等での実務経験が1年以上あることが原則です。受入れ事業所の判断で例外的に1年未満の人材を従事させる場合は、N2相当など在留資格上求められる水準より高い日本語能力を有する場合に限定し、かつ利用者ごとに次の同行訪問を行います。
| 利用者へのサービス提供頻度 | 同行訪問の期間 |
|---|---|
| 週1回 | 半年(利用者・家族の同意があれば、3か月の同行訪問+見守りカメラ等のICTで事業所と常時やりとりできる体制でも可) |
| 週2回 | 3か月 |
| 週3回以上 | 2か月(これ以上の短縮は不可) |
外国人介護人材が利用者の居宅を訪問して介護業務を行う可能性がある場合、受入れ事業者は利用者・家族に対し、外国人介護人材が訪問する場合があること、その実務経験等、ICT機器を使用しながら業務を行う場合があること、不安な場合の事業所連絡先などを書面で交付して説明し、署名を求めます。
外国人介護人材の能力(日本語・介護技術など)と利用者の状態像はそれぞれ異なるため、訪問先の選定への配慮が必要です。ハラスメントが起きにくいよう両者の特性・希望を踏まえて総合的に判断し、判断の経緯を記録すること、利用者・家族に事前に丁寧な説明を行いミスマッチを防ぐこと、同行訪問中に必要な指導を行い利用者・家族の意向を再確認すること、試験の語学力と現場での実際の能力は一致しないため日本語能力だけで判断しないことが求められます。
受入れ事業者は、外国人介護人材が一人で適切にサービス提供できると認めるまでの一定期間、サービス提供責任者等が同行するなどのOJTを行うこととされています。実務経験や能力に応じてOJTの期間を通常より長くする、面談を定期的に行う、きめ細かな日本語学習支援に取り組む、従事開始当初は事業所に戻った後の指導・面談の機会を多く設けるなど、それぞれの状況・能力に応じた支援が必要です。
うちの事業所は5つの遵守事項を満たせているか、適合確認書の申請まで何を揃えればよいか
現在の体制(研修・OJT・ハラスメント対策・ICT)と対象人材の実務経験・日本語能力をお聞きし、不足している点と準備の順番を
企業・団体様向けの無料相談でお伝えします。
2027年4月1日に技能実習制度は廃止され、育成就労制度に移行します。介護は育成就労の対象分野で、本人意向による転籍の制限期間は2年とされています。訪問系サービスへの従事は、技能実習・特定技能と同様に、介護分野の告示で定める要件(初任者研修等の修了、受入れ事業所の遵守事項、実務経験、同行訪問など)を満たすことが前提になる見込みです。施行日前に入国した技能実習生は在留期限まで技能実習のまま活動でき、現行の要件で訪問介護に従事できます。制度の全体像は育成就労制度とはをご覧ください。
訪問介護は有効求人倍率が14倍を超え、人材が集まりにくい状況が続いています。訪問介護を担える外国人が在留資格「介護」とEPA介護福祉士だけだった時代から、人数の多い特定技能1号・技能実習(2027年からは育成就労)にも道が開かれたことで、人手不足解消に向けた選択肢が大きく広がりました。
介護労働安定センターの調査では介護職員の平均年齢は48歳台、訪問介護に限ると50歳を超え、30歳未満より65歳以上の職員が多いのが実情です。身体的負担の大きい訪問介護では、高齢の職員にできることに限りがあります。一方、特定技能の介護人材は18〜29歳が7割を占めており、人材の若返りによるサービス品質の向上が期待できます。
訪問介護に従事させるには、初任者研修等の修了、受入れ事業所の5つの遵守事項の体制、キャリアアップ計画の提出と適合確認書の交付が必要です。実務経験1年の要件は満たしますが、適合確認書の交付前に従事させることはできません。
利用者ごとに必要です。サービス提供頻度に応じて、週1回なら半年、週2回なら3か月、週3回以上なら2か月が最短で、これ以上の短縮は認められません。
利用者・家族への事前の書面説明と署名が要件になっているのは、こうしたミスマッチを防ぐためです。同意が得られない利用者には他の職員を配置し、訪問先の選定の経緯を記録してください。
2025年4月から、技能実習と特定技能1号の外国人介護人材も訪問介護を担えるようになりましたが、実際の受入れには事業所の体制整備、キャリアアップ計画の作成、JICWELSへの提出、在留資格の手続きなど多くの検討事項と手続きがあります。行政書士法人タッチでは、特定技能の在留資格申請・届出の書類作成に加え、訪問介護の要件に沿った受入れ体制の整理と提出書類の作成に対応しています。検討の初期段階から、企業・団体様向けの無料相談をご利用ください。
訪問介護の要件に合わせた受入れ体制と、特定技能の申請・届出を一緒に進めたい
キャリアアップ計画や事業所の体制を示す書類の作成、在留資格の申請・届出に対応しています。
まずは企業・団体様向けの無料相談で、事業所の状況と対象人材をお聞かせください。
| 2018年8月 | ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 |
|---|---|
| 2022年4月 | 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 |
| 専門分野 | 外国人在留資格、帰化申請 外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応 |
| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
| 運営サイト | 行政書士法人タッチ 国際結婚&配偶者ビザサポートセンター 帰化申請サポートセンター 外国人雇用サポートセンター 永住ビザサポートセンター 経営管理ビザサポートセンター ビザサポートセンター |
外国人雇用に関するお悩み
まずは無料相談をご活用ください。
全国対応。企業様、監理団体様、登録支援機関様、それぞれの課題を解決する
サポートをご用意しております。

外国人雇用に関するお悩み
まずは無料相談をご活用ください。
全国 / 多言語 対応