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特定技能2号とは?対象11分野・移行要件・1号との違いを解説

calendar_month2021年11月27日
cached2026年09月30日

特定技能2号は、1号より高い「熟練した技能」を持つ外国人向けの在留資格です。在留期間に上限がなく、配偶者・子の帯同が認められ、受入れ企業の支援義務もありません。対象は2026年9月時点で11分野(介護など5分野は対象外)。取得には各分野の2号評価試験の合格と、現場をまとめた実務経験が必要で、技能実習修了による試験免除はありません。

この記事では、企業の人事・採用担当者と登録支援機関の方向けに、出入国在留管理庁の公表資料に基づいて整理します。

この記事で分かること
  • 特定技能1号と2号の違い(在留期間・家族帯同・支援義務・永住要件)
  • 2号の対象11分野と対象外の5分野
  • 2号評価試験と実務経験の要件、1号から2号への移行手続きとタイミング
  • 受入れ企業側で変わること・変わらないこと
  • 2号から永住許可までの道筋と、2027年の育成就労制度との関係

特定技能2号とは|1号との違い

特定技能2号は「特定産業分野に属する熟練した技能を要する業務」に従事する外国人向けの在留資格です(入管法別表第一の二)。入管庁の運用要領では、自らの判断で高度に専門的・技術的な業務を遂行できる、または監督者として業務を統括しつつ熟練した技能で業務を遂行できる水準とされています。1号が「現場で即戦力として働ける人」なら、2号は「班長・リーダーとして現場をまとめられる人」が想定されています。

特定技能1号特定技能2号
技能水準相当程度の知識又は経験を要する技能熟練した技能
在留期間1年を超えない範囲で指定、通算上限5年3年・1年・6か月ごとの更新、更新回数に制限なし
日本語能力試験等で確認(JLPT N4相当等)試験等での確認は不要
家族の帯同基本的に不可要件を満たせば可能(配偶者・子)
受入れ機関・登録支援機関による支援支援計画の作成・実施が義務対象外(支援義務なし)
永住許可の「就労5年」要件算入されない算入される

企業にとって最も大きい違いは「通算5年の壁がなくなる」ことです。1号は通算5年で必ず在留が終わりますが、2号に移行すれば雇用が続く限り長期の戦力として定着してもらえます。

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特定技能2号の対象分野(11分野)

2号は、1号の16分野のうち次の11分野が対象です(2023年6月閣議決定で建設・造船の2分野から拡大)。

2号の対象(11分野)2号の対象外(1号のみ)
ビルクリーニング/工業製品製造業/建設/造船・舶用工業/自動車整備/航空/宿泊/農業/漁業/飲食料品製造業/外食業介護/自動車運送業/鉄道/林業/木材産業
介護分野に2号がないのは、長期就労を希望する場合は介護福祉士資格を取得して在留資格「介護」へ移行する制度設計のためです。なお2026年1月の閣議決定でリネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が1号に追加されることが決まっていますが(受入れ開始は2027年頃の見込み)、2号の対象には含まれていません。

特定技能2号の取得要件

要点
  1. 分野別の2号評価試験(または技能検定1級)に合格する
  2. 分野が定める実務経験を満たす
  3. 共通要件を満たす(日本語試験はない)

①技能水準:2号評価試験の合格

分野ごとに実施される「特定技能2号評価試験」に合格することが基本です。建設など一部の分野では、対応する技能検定1級の合格でも技能水準を証明できます。

技能実習2号の良好修了による試験免除は、1号にのみ適用されます。2号の試験は免除されないため、必ず2号評価試験(または技能検定1級)の合格が必要です。

試験の実施方法は分野ごとに異なります。飲食料品製造業分野では2026年度からCBT方式に移行し、随時申込・全国数十か所での受験が可能になる予定です。日程・会場は各分野の試験実施団体の最新情報を確認してください。

②実務経験:作業員を指導し工程管理した経験

多くの分野で、試験合格に加えて「複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理した」実務経験が求められます。年数は分野で異なり、飲食料品製造業は2年以上、建設は班長としての一定期間の経験が必要です。実務経験は所属企業が発行する実務経験証明書で証明するため、1号のうちからリーダー業務を任せ、記録を残しておくことが2号移行の準備になります。

③共通要件

  • 18歳以上で健康状態が良好であること
  • 保証金の徴収や違約金契約がないこと
  • 技能実習生だった者は、技能の本国への移転に努めるものと認められること
  • 分野に特有の基準に適合すること
2号は1号を経なくても取得できますが、実務上は1号で数年の経験を積んでから移行するルートが一般的です。

1号から2号への移行手続きとタイミング

  1. 2号評価試験(または技能検定1級)に合格する
  2. 所属企業から実務経験証明書を取得する
  3. 地方出入国在留管理局へ在留資格変更許可申請を行う
申請は1号の通算5年が満了する前に完了させる必要があります。試験の実施回数が限られる分野もあるため、通算4年目までに受験計画を立てておくことをおすすめします。試験結果待ちの間に1号の在留期限を迎える場合の取扱いは分野・時期により異なるため、早めにご相談ください。

受入れ企業側で変わること・変わらないこと

変わること
支援計画(10項目の義務的支援)と登録支援機関への支援委託が不要になります。委託料(月額数万円が一般的)もなくなります。
変わらないこと
日本人と同等以上の報酬、労働・社会保険・租税関係法令の遵守、欠格事由に該当しないこと、分野別協議会への加入などの特定技能の受入企業の条件は2号でも同様に適用されます。随時届出・定期届出も引き続き必要です。

転職は1号と同様、同一分野内(または技能水準の共通性が確認された業務区分間)で可能です。手続きは特定技能外国人が失業・転職する場合をご覧ください。

特定技能2号から永住許可へ

永住許可の原則要件は「引き続き10年以上在留し、うち5年以上は就労資格または居住資格で在留」です。技能実習と特定技能1号の期間は「10年」には算入されますが「就労5年」には算入されません。2号の期間は就労5年に算入されます。

在留歴の例10年要件就労5年要件永住申請
技能実習3年→1号5年→2号2年満たす(10年)満たさない(2年)2号であと3年必要
技能実習3年→1号5年→2号5年満たす(13年)満たす(5年)申請可能(他要件を満たせば)

加えて、税・年金・健康保険料の期限内納付、素行善良、独立生計の要件があります。永住許可ガイドラインは2026年2月に改訂され、公的義務の期限内納付がより厳格に確認されるようになりました。2号移行後は納付状況の管理も重要です。

2027年の育成就労制度と2号のキャリアパス

2027年4月に技能実習制度が廃止され、育成就労制度が始まります。育成就労は原則3年で特定技能1号の水準まで育成する制度で、今後は「育成就労(3年)→1号(最長5年)→2号(上限なし)」が標準的なキャリアパスになります。入社時点から「2号まで育てて定着させる」前提で受入れを設計することが、外国人材確保の競争力に直結します。

よくある質問

Q. 技能実習2号を良好に修了していれば、特定技能2号の試験は免除されますか?

免除されません。良好修了で免除されるのは1号の技能試験・日本語試験です。2号は必ず2号評価試験(または技能検定1級)の合格が必要です。

Q. 特定技能2号に日本語試験はありますか?

ありません。ただし実務経験要件が「作業員を指導しながら工程管理する」立場を前提としているため、実際には業務に支障のない日本語能力が求められます。

Q. 2号になると登録支援機関との契約は解除できますか?

2号は支援の対象外のため、支援委託契約は不要になります。在留期間更新や各種届出などの入管手続きは引き続き発生します。

Q. 特定技能2号の在留者はどのくらいいますか?

出入国在留管理庁の公表によると、2025年6月末時点で3,073人(前年末比約3.7倍)です。特定技能全体約33.6万人に比べれば少数ですが、1号の5年満了者が増えるにつれて急増しています。

まとめ

  • 特定技能2号は在留期間の上限がなく、家族帯同が可能で、支援義務もない
  • 対象は11分野。介護・自動車運送業・鉄道・林業・木材産業は対象外
  • 取得には2号評価試験(または技能検定1級)の合格と分野ごとの実務経験が必要。技能実習修了による免除はない
  • 1号の期間は永住の「就労5年」に算入されないため、永住を目指すなら早めの2号移行が有利
  • 2027年からは育成就労→1号→2号のキャリアパスが標準になる

1号の通算5年が近づいている、2号の実務経験証明の書き方が分からない

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参考資料

この記事の監修者
行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立
2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」
専門分野 外国人在留資格、帰化申請
外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数
運営サイト 行政書士法人タッチ
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