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アメリカ Jビザ完全ガイド

  • Jビザは、まず受入先・スポンサーが決まり、DS-2019 が発行されてから申請に進むビザです。
  • 多くのケースでは、ビザ申請料 185米ドルと SEVIS費用を分けて考えます。研究者・交換留学生・研修生・インターンなどは、合計 405米ドル前後がひとつの目安です。
  • 日本での申請先は東京、札幌、大阪・神戸、福岡、那覇です。もっとも、全体の見通しは面接枠よりも「DS-2019 がいつ出るか」に左右されやすい点に注意が必要です。

アメリカの Jビザは、留学、研究、研修、インターン、教育などの交流訪問プログラムに参加する方のためのビザです。受入先側の手続、必要書類の発行、オンライン申請、面接予約が別々に動くため、最初に全体の流れをつかんでおくと準備しやすくなります。

本稿では、Jビザの基本、申請の流れ、費用、期間、必要書類、J-2家族帯同、二年間居住要件(212(e))、よくある注意点までを、公式情報をもとに実務の順番で整理しています。

Jビザとは

Jビザは、アメリカの交流訪問者プログラム(Exchange Visitor Program)に参加するための非移民ビザです。対象には、交換留学生、研究者、教授、教師、研修生、インターン、医師、オーペア、キャンプカウンセラーなどが含まれます。

ここで押さえておきたいのは、Jビザは「先にビザを申し込む」のではなく、まず受入先・スポンサーが決まり、その後に必要書類が発行されてから申請に進むビザだということです。申請の土台になるのが DS-2019 です。

 

申請の流れ

基本の流れは、次のとおりです。

受入決定 → DS-2019受領 → SEVIS費用支払い → DS-160提出面接予約面接ビザ発給渡航

まずは受入先・スポンサーが決まる

最初の出発点は、学校、研究機関、企業、プログラムスポンサーなど、メリカ側の受入決定です。受入が決まると、スポンサーから DS-2019 が発行されます。DS-2019 には、プログラム開始日・終了日、区分、スポンサー名などが記載され、面接でも入国時でも必要になります。

SEVIS費用を支払う

次に、原則として I-901 SEVIS費用を支払います。SEVIS は学生・交流訪問者情報システム(Student and Exchange Visitor Information System)のことで、学生や交流訪問者の情報を管理する仕組みです。

DS-160を作成する

その後、オンラインの非移民ビザ申請書である DS-160 を作成します。作成後に表示される確認ページは、面接時の必須書類です。

面接予約を取る

DS-160 作成後、予約システムを通じて面接予約に進みます。日本在住の申請者は、東京、札幌、大阪・神戸、福岡、那覇で Jビザ申請が可能です。予約待ちは拠点ごとに差があり、毎月更新されます。

面接を受ける

面接当日は、パスポート、DS-160確認ページ、写真、DS-2019SEVIS費用の支払証明などを持参します。研修生(Trainee)とインターン(Intern)は、追加で DS-7002(研修・インターン計画書/Training and Internship Placement Plan)も必要です。

ビザ発給後に渡航する

J-1 は、原則として DS-2019 に記載された開始日の30日前から入国できます。プログラム終了後には通常30日間の猶予期間があります。

実務メモ
原則として DS-2019 を確認してから面接に進める方が安全ですが、在日向け案内では、プログラム開始まで1か月を切っても DS-2019 がまだ届かない場合、先に面接を受け、届き次第あとから提出できる旨が案内されています。開始日が迫っているときは、最新の案内を必ず確認してください。

 

Jビザ申請では、まずいくらかかる?

Jビザでは、ビザ申請料と SEVIS費用を分けて考えるのが基本です。申請料は 185米ドルです。SEVIS費用は、J-1 の多くの区分で 220米ドルです。一方、オーペア(Au Pair)、キャンプカウンセラー(Camp Counselor)、サマー・ワーク・トラベル(Summer Work/Travel)は 35米ドルです。

そのため、研究者、交換留学生、研修生、インターンなどで進める場合は、まず 185米ドル+220米ドルで合計 405米ドル前後をひとつの目安にしておくと全体像をつかみやすいです。最終的な金額は、DS-2019 の内容と I-901 支払画面で確認するのが安全です。

項目

金額の目安

補足

Jビザ申請料

185米ドル

通常の非移民ビザ申請料

SEVIS費用

220米ドル

J-1 の多くの区分

SEVIS費用

35米ドル

オーペア、キャンプカウンセラー、サマー・ワーク・トラベル

合計の目安

405米ドル前後

185米ドル+220米ドルの場合

なお、DS-2019 のプログラム番号が G-1G-2G-3G-7 で始まる米国政府スポンサーの特定プログラムでは、申請料が免除され、在日米国大使館・領事館の案内では SEVIS費用も免除とされています。

このほか、実際には写真代、各種証明書の取得費、翻訳費、交通費などもかかります。Jビザは、実務上、公式手数料だけで終わる手続ではないと見ておく方が現実的です。

 

どれくらい時間がかかる?

Jビザの全体期間は、主に ①受入先・スポンサー側の準備、②面接予約待ち、③面接後の審査・返却3つで決まります。

まず、受入先・スポンサー側の準備は、実務上 数週間〜12か月程度を見込むことが多いです。ここは学校、研究機関、スポンサー、プログラムごとの差が大きく、公館のような一律の公表日数はありません。

次に、面接予約待ちは公表値を参考にできます。2026415日公表の米国務省 Global Visa Wait Times では、日本の FMJ の次回予約目安は次のとおりです。

申請地

F・M・J の次回予約目安

東京

1か月

大阪・神戸

0.5か月未満

福岡

0.5か月未満

那覇

0.5か月未満

札幌

公表値なし(NA)

最後に、面接後の返却は一律ではありません。追加確認がなければ比較的早く進むこともありますが、行政審査(Administrative Processing)が入ると大きく延びることがあります。

そのため、受入決定からビザ発給までは、おおむね 1.5か月〜4か月前後をひとつの目安にしつつ、時期や案件内容で前後すると考えておくと予定を立てやすいです。実務上は、面接枠より先に「DS-2019 がいつ出るか」で全体の見通しが決まりやすいため、渡航時期が決まっている場合は、まず受入先側の準備時期を確認し、その後に面接日を逆算すると進めやすくなります。

 

必要書類は何を準備する?

Jビザで基本になるのは、次の書類です。

  • パスポート
  • DS-160確認ページ
  • 証明写真
  • DS-2019
  • SEVIS費用の支払証明
  • 面接予約確認書

    在日米国大使館・領事館の案内では、次の点も見落としやすいポイントとして挙げられています。

    • 過去10年以内に発行された古いパスポート
    • 日本在住の外国籍の方は在留カードまたは特別永住者証明書のコピー
    • 研修生・インターンは DS-7002
    • 写真は 5cm×5cm、白背景、最近6か月以内、眼鏡不可

      書類は、単にそろっているかだけでなく、氏名表記、旅券番号、受入先名称、プログラム情報が一致しているかも大切です。DS-160DS-2019、面接時の説明がずれると、補足説明や追加提出が必要になりやすくなります。

       

      J-2(配偶者・子ども)について

      J-1 の配偶者や 21歳未満の未婚の子どもは、J-2 として申請できますJ-2 でも、本人ごとの DS-2019 が必要です。主申請者の DS-2019 だけで家族分を兼ねることはできません。

      必要書類としては、家族それぞれの DS-2019 に加え、婚姻証明書、出生証明書、戸籍謄本などの関係証明書類が求められます。家族分については追加の SEVIS費用は通常不要ですが、ビザ申請料は人数分かかります。

      なお、J-2 の就労については、「J-2 だから自動的にすぐ働ける」とは考えない方が安全です。一般には、入国後に Form I-765(就労許可申請)を行い、就労許可を得てから進める前提で考えるのが実務的です。

       

      二年間居住要件(212(e))とは?

      Jビザでよく話題になるのが、二年間居住要件(Two-Year Home-Country Physical Presence Requirement / INA 212(e))です。これは、J-1 保有者の全員に一律でかかるわけではありません。主に次のような場合が対象になり得ます。

      • 米国政府、自国政府などの資金提供を受けるプログラム
      • 医学教育・医療研修に関係する一部プログラム
      • 技能分野などの条件に該当する場合

        この要件の対象になると、将来の Hビザ、Lビザ、移民ビザなどに影響することがあります。まずは DS-2019 の記載、ビザ注記、スポンサーからの説明を確認し、自分が対象かどうかを早めに整理しておく方が安心です。

        また、J-1 212(e) の対象である場合、原則として J-2 の配偶者・子どもにも同じ要件が及びます。将来の進路に関わる論点なので、気になる場合は Waiver(免除)手続の公式案内まで確認しておくと整理しやすくなります。

         

        よくある注意点

        DS-2019 より先に面接や渡航日だけを急いでしまう

        Jビザは、DS-2019 が見えてから一気に進む手続です。DS-2019 がまだなのに面接や出発日だけを固めようとすると、途中で止まりやすくなります。まずは、受入先がいつ DS-2019 を出せるかを確認するのが先です。

        研修やインターンを観光感覚で考えてしまう

        実践的な研修やインターンのような活動は、観光ビザ(B-2)やビザ免除プログラム(Visa Waiver Program)では行えません。短期間でも、内容に合ったビザ区分で進める必要があります。

        ビザの有効期間と滞在期間を同じだと思ってしまう

        日本国籍者の reciprocity 情報では、J-1J-2 は発給手数料なし、複数回入国、ビザ有効期間60か月が基本です。ただし、ビザの有効期間と、実際にどこまで滞在できるかは別の話です。滞在の前提になるのは DS-2019 と入国時の扱いであり、渡航後も関連書類は大切に保管してください。

        写真や旧パスポートを直前に見落とす

        Jビザでは、写真の規格や旧パスポートの持参が見落とされやすいポイントです。特に写真は「最近6か月以内・白背景・眼鏡不可」と細かく、直前差し替えになることがあります。

        最近の運用案内を確認しない

        在日米国大使館・領事館の案内は更新されることがあります。たとえば 20264月時点では、FMJ ビザ申請者に対して、ソーシャルメディアのプライバシー設定を「公開」にするよう案内されています。申請直前には必ず最新情報を確認してください。

         

        よくある質問

        DS-2019 がまだ届いていません。先に面接予約できますか?

        原則としては、DS-2019 の到着見込みを確認してから全体を動かす方が安全です。ただし、在日向け案内では、プログラム開始まで1か月を切っても DS-2019 がまだ届かない場合、先に面接を受けて、届き次第あとから提出できる旨も案内されています。開始日が迫っているときは最新案内を必ず確認してください。

        Jビザの申請料と SEVIS費用は同じですか?

        違います。申請料 185米ドルと SEVIS費用は別です。SEVIS費用は、多くの J-1 区分で 220米ドル、一部区分で 35米ドルです。

        家族も一緒に申請できますか?

        できます。配偶者や21歳未満の未婚の子どもは J-2 として申請できますが、家族それぞれの DS-2019 が必要です。

        J-2 はすぐ働けますか?

        自動的にすぐ働ける前提では考えない方が安全です。一般には、入国後に Form I-765 による就労許可申請を行い、許可取得後に進めます。

        いつからアメリカに入国できますか?

        原則として、DS-2019 に記載された開始日の30日前からです。

        研修やインターンを観光ビザで行うことはできますか?

        できません。活動内容に合ったビザ区分で進める必要があります。

        212(e) の対象かどうかは何を見ればよいですか?

        まずは DS-2019 の記載、ビザ注記、スポンサーからの説明を確認してください。将来の在留計画に関わるため、気になる場合は Waiver に関する公式案内もあわせて確認しておくと安心です。

         

        参考資料・公式リンク

        以下は、本稿の作成時に確認した主な公式資料です。制度・運用・待ち時間・手数料は変更されることがあるため、申請前には必ず最新の公式情報をご確認ください。

        米国務省(U.S. Department of State)

        Exchange Visitor Visa

        Global Visa Wait Times

        Fees for Visa Services

        Visa Reciprocity and Civil Documents by Country: Japan

        Waiver of the Exchange Visitor Two-Year Home-Country Physical Presence Requirement

        How to Apply for a J Visa Waiver

        Waiver FAQs

        9 FAM 402.5 Students and Exchange Visitors – F, M, and J Visas

        BridgeUSA / J-1 Visa

        About DS-2019

        DHS / ICE

        SEVIS

        I-901 SEVIS Fee FAQ

        USCIS

        Exchange Visitors

        Form I-765

        Form I-612

        在日米国大使館・領事館 / USTravelDocs Japan

        ビザサービス

        交流訪問者ビザ

        外交・公用ビザ/米国政府スポンサーのJビザ

        A・Gビザ関連 FAQ

        この記事の監修者
        行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
        2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立
        2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」
        専門分野 外国人在留資格、帰化申請
        外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
        セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数
        運営サイト 行政書士法人タッチ
        国際結婚&配偶者ビザサポートセンター
        帰化申請サポートセンター
        就労ビザサポートセンター
        永住ビザサポートセンター
        経営管理ビザサポートセンター
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