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CR1・IR1配偶者ビザの必要書類|戸籍・婚姻証明・財政証明・NVC提出書類の整理
- 2026年07月03日


目次
「提出書類の英訳には認証翻訳が必要」——申請の準備を進める中でこの説明に触れ、公証役場での手続きや、翻訳会社への外注を検討される企業は少なくありません。
しかし、米国の規則が実際に求めているのは、日本でいう「公証翻訳」とは別のものです。この違いを理解しないまま進めると、必要のない費用と時間をかけることになりかねません。逆に、規則が求めている要素を欠いた英訳を提出すれば、追加資料の要求につながります。
この記事では、①規則が実際に要求していること、②規則が要求していないこと、③日本の「公証翻訳」との違い、④翻訳証明書の形式、⑤実務上の注意点、の順に整理します。
米国の規則(8 CFR 103.2(b)(3))は、次のように定めています。
この一文から、要求されている要素は3つに整理できます。
|
要素 |
内容 |
|---|---|
|
① 完全な翻訳 |
文書の全体を英訳すること。要約や抜粋では足りません |
|
② 正確性の証明 |
翻訳者が「完全かつ正確である」と証明すること |
|
③ 能力の証明 |
翻訳者が「その言語から英語へ翻訳する能力を有する」と証明すること |
つまり、求められているのは「翻訳者本人による証明」であり、それ以上でも以下でもありません。
ここが、この記事でもっとも伝えたい部分です。上記の条文を読み返してみてください。次のいずれも、規則の文言には含まれていません。
規則が求めているのは、翻訳者が自ら「正確に訳した」「訳す能力がある」と証明した署名入りの文書です。豪華な認証印や第三者機関の関与ではありません。
なぜこの誤解が生じるか——「certified translation」という英語を「認証翻訳」と訳すと、日本語では公的機関による認証を連想させます。しかしこの文脈での certified は、翻訳者自身が certify(証明)したという意味です。翻訳者の署名入り証明書が付いていれば、それが certified translation です。
日本で「公証翻訳」と呼ばれるものは、公証人が関与する手続きです。ここで理解しておくべきは、公証人が何を認証しているかです。
公証人が行うのは、原則として署名や押印が本人のものであることの認証です。翻訳の内容が正確かどうかを公証人が検証しているわけではありません。
一方、米国の規則が求めているのは、翻訳の正確性そのものについての証明です。この証明ができるのは、その言語を理解し、実際に翻訳した者だけです。
|
|
公証(日本) |
規則が求める証明(米国) |
|---|---|---|
|
誰が行うか |
公証人 |
翻訳者本人 |
|
何を証明するか |
署名・押印の真正性 |
翻訳の完全性・正確性、翻訳者の能力 |
|
規則上の要否 |
求められていない |
求められている |
つまり、公証を受けても、翻訳者の証明がなければ規則の要求を満たしません。逆に、翻訳者の証明があれば、公証がなくても規則上は足ります。目的が異なる手続きである以上、一方が他方の代わりになることはありません。
なお、提出先や案件によっては、公証やアポスティーユを求められる場面がまったくないわけではありません。求められた場合は、その指示に従ってください。 ここで述べているのは、翻訳の証明という要件については公証が代替にならない、ということです。
規則は決まった様式を定めていません。ただし、証明すべき内容が決まっている以上、記載すべき事項はおのずと定まります。実務上、次の要素を含めた形が広く用いられています。
証明書は、英訳の末尾に付す形でも、別紙として英訳に添付する形でも構いません。
重要なのは、誰が翻訳の正確性に責任を負っているかが特定できる状態にあることです。 氏名・署名・日付・連絡先が揃っていれば、この点は満たされます。
ここは正確に整理しておく必要があります。
第2章で引用した規則(8 CFR 103.2(b)(3))は、USCISに提出される文書についての定めです。したがって、L-1やH-1Bのように米国側の受入企業がUSCISへペティションを提出する手続きでは、この規則が直接適用されます。
一方、Eビザのように在日米国大使館・総領事館へ直接申請する手続きについては、申請先が示す案内・チェックリストに従うことになります。実務上、求められる証明の内容は同様の考え方に基づくことが多いものの、提出方法や様式は申請先の指示によります。
したがって、申請先の案内を必ず確認してください。この記事で述べているのは規則上の基本的な考え方であり、個別の案件で何が求められるかは、申請先の指示が優先します。
規則は「full English language translation(完全な英語翻訳)」を求めています。実務上、次の点で不足が生じやすくなります。
英訳は、原本と対照して確認されます。原本と同じ順序・同じ構造で作成すると、審査する側が対照しやすくなります。表形式の文書であれば、表の構造を保つことをおすすめします。
翻訳ツールの出力をそのまま提出することは避けてください。そもそも、機械翻訳には「翻訳者の証明」を付けることができません。 加えて、固有名詞、法律用語、日付の形式などで誤りが生じやすく、書類間の表記の不整合の原因にもなります。下訳として用いる場合も、必ず人が確認・修正したうえで、その人が証明を行う必要があります。
会社名、役職名、氏名のローマ字表記、住所——これらが書類ごとに異なっていると、書類全体の信頼性が疑われます。翻訳に着手する前に、社内で表記のルールを決めておくことをおすすめします。氏名の表記は、パスポートの記載と一致させます。
規則の文言上、翻訳者が申請者本人であってはならないとは書かれていません。ただし、実務では、申請者本人が自らの提出書類を翻訳し、自ら証明することを避け、第三者に翻訳・証明してもらう運用を推奨する案内も見られます。
会社の書類については、社内の担当者が翻訳し、その担当者が証明するという形が一般的です。判断に迷う場合は、申請先の案内を確認するか、事前にご相談ください。
日本語で作成された書類は、原則としてすべて英訳が必要になります。就労ビザの申請で英訳が必要になりやすいのは、次のような書類です。
分量が多くなるため、申請の全体像が見えた段階で、英訳が必要な書類を洗い出し、着手の順序を決めることをおすすめします。翻訳は、資料の収集が終わってから始めると、そこがボトルネックになります。
翻訳の証明という要件については、規則上求められていません。公証人が認証するのは署名等の真正性であり、翻訳の正確性ではないためです。ただし、申請先や案件によって別途求められる場合は、その指示に従ってください。
規則上、翻訳会社への依頼は要件ではありません。求められているのは、翻訳者による正確性と能力の証明です。ただし、分量が多い場合や、専門的な内容を含む場合は、外部に依頼する実務上の合理性があります。
規則上、特定の資格は求められていません。その社員が翻訳者として証明を行う形になります。ただし、書類の性質や申請先の指示によって扱いが異なる場合がありますので、事前にご確認ください。
複数の文書をまとめて記載した証明書が認められた事例もありますが、扱いは案件によります。書類ごとに証明を付す形にしておくと、どの証明がどの文書に対応するかが明確になります。
一般に、原本(またはその写し)と英訳を対にして提出します。提出方法は申請先の指示に従ってください。
当事務所(行政書士法人タッチ)では、就労ビザの申請にあたり、日本側で必要となる資料の収集・整理・英訳をサポートしています。具体的には、英訳が必要な書類の洗い出し、会社名・役職名・氏名のローマ字表記の統一ルールの作成、書類間の整合性の確認、翻訳証明書を含めた提出形式の整理です。
翻訳は、申請の全体像が見えた段階から着手することで、後の工程のボトルネックを避けられます。資料の収集と並行して進められるよう、スケジュールの設計からご相談いただけます。
個別の案件で求められる提出形式や、記載内容が要件との関係でどう評価されるかといった米国移民法上の専門的な判断が必要な場合は、米国提携弁護士(Valvo & Associates)と連携して対応します。
なお、公証人による認証が必要となる場合、その手続きは公証役場の所管です。
米国の規則(8 CFR 103.2(b)(3))が求めているのは、完全な英訳と、翻訳者自身による正確性・能力の証明です。この3要素で足ります。
そして規則は、公証、アポスティーユ、翻訳者の資格、翻訳会社への依頼のいずれも要求していません。「certified translation」の certified は、翻訳者が自ら証明したという意味であり、公的機関による認証を指すものではありません。日本の公証人が認証するのは署名等の真正性であって翻訳の正確性ではないため、公証を受けても翻訳者の証明の代わりにはなりません。
実務でつまずきやすいのは、むしろ「完全性」の側です。印影、スタンプ、手書きの記載まで訳出または注記されているか。要約になっていないか。書類間で表記が統一されているか。これらは、外部に依頼するかどうかにかかわらず、社内で確認すべき点です。
なお、この記事で述べたのは規則上の基本的な考え方です。個別の案件で何が求められるかは、申請先の案内が優先します。 提出前に必ずご確認ください。
本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別案件に対する法的助言ではなく、個別案件の結果を保証するものでもありません。本記事で引用した規則は、USCISに提出される文書に関する定めです。個別の案件で求められる翻訳の形式・提出方法は、申請先の案内によって異なりますので、提出前に必ずご確認ください。公証人による認証手続きは公証役場の所管であり、本記事はその内容を説明するものではありません。制度・運用は変更される可能性があるため、申請前に必ず最新の公式情報をご確認ください。(2026年8月確認時点)
| 2018年8月 | ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 |
|---|---|
| 2022年4月 | 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 |
| 専門分野 | 外国人在留資格、帰化申請 外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応 |
| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
| 運営サイト | 行政書士法人タッチ 国際結婚&配偶者ビザサポートセンター 帰化申請サポートセンター 就労ビザサポートセンター 永住ビザサポートセンター 経営管理ビザサポートセンター ビザサポートセンター |
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