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【2027年施行】監理支援機関とは?監理団体との違いや許可要件、申請時期を徹底解説!
- 2025年12月18日
外国人雇用サポートセンターEmployment of Foreigners
行政書士法人タッチ


2024年6月に公布された改正入管法により、不法就労助長罪が大幅に厳罰化されました。施行は2027年4月予定。罰則は従来の「3年以下の懲役・300万円以下の罰金」から、「5年以下の懲役・500万円以下の罰金」へと引き上げられます。
そして、この罪は「故意」だけでなく「過失」でも処罰の対象となります。「知らなかった」「本人が大丈夫と言っていた」という言い訳は通用しません。
本記事では、外国人を雇用する企業の経営者・人事担当者向けに、不法就労助長罪の最新動向と、企業が今すぐ取るべき対策を、実際の摘発事例を交えて行政書士が解説します。
目次
本記事の内容は、行政書士法人タッチ代表の湯田が動画でも詳しく解説しています。文字よりも動画で学びたい方は、ぜひあわせてご覧ください。
2024年6月に公布された改正入管法により、不法就労助長罪の法定刑が大幅に引き上げられます。施行は2027年4月予定です。
| 項目 | 改正前(〜2027年3月) | 改正後(2027年4月〜) |
| 懲役 | 3年以下 | 5年以下 |
| 罰金 | 300万円以下 | 500万円以下 |
| 併科 | 可 | 可 |
この法定刑の引き上げは、実務上きわめて重要な意味を持ちます。
刑法25条1項により、執行猶予を付すことができるのは「3年以下の懲役・禁錮または50万円以下の罰金」の言渡しを受けた場合に限られます。
現行の不法就労助長罪では執行猶予付き判決が多いのが実態ですが、法定刑が5年に引き上げられることで、今後は執行猶予が付かず実刑判決が下るケースが増えることが予想されます。
つまり、改正後は「逮捕されたが執行猶予で済んだ」という結末が、これまでよりも望みにくくなるということです。きわめて重い改正だとお考えください。
なぜ、ここまで厳罰化されるのか。背景にある政府の外国人受入れ政策の構図を整理します。
おおまかに言えば、次のような流れです。
外国人本人に対して
問題を起こす者は早期に帰国してもらう(退去強制または出国準備)
受入れ企業に対して
問題が発生しないよう管理を徹底する(できなければ不法就労助長罪で処罰)
つまり、受入れ間口を広げる分、取り締まりを一層強化するという構図です。
不法就労助長罪を理解するには、まず「不法就労」そのものが何を指すのかを正確に把握する必要があります。不法就労は、次の3つの類型に分類されます。
そもそも在留資格を持たない外国人が就労する場合です。具体的には以下のケースが該当します。
出入国在留管理庁の統計によれば、令和7年1月1日時点で日本国内には約7万4,000人の不法残留者が存在しており、その多くが何らかの形で就労していると見られています。
在留資格は持っているものの、就労が認められていない資格で働いてしまうケースです。原則として就労が認められていない在留資格には、以下のようなものがあります。
| 在留資格 | 就労の可否 |
| 短期滞在 | 就労不可(観光・商用目的) |
| 留学 | 原則不可。資格外活動許可があれば週28時間まで |
| 家族滞在 | 原則不可。資格外活動許可があれば週28時間まで |
| 文化活動 | 就労不可 |
| 研修 | 就労不可 |
特に注意したいのが「短期滞在」です。観光ビザや商用ビザで来日した外国人は、たとえ短時間でも報酬を伴う活動を行えば不法就労になります。「短期間だから」という言い訳は通用しません。
また「留学」「家族滞在」については、資格外活動許可を取得していれば週28時間以内の就労が認められます。しかし、許可を得ていない留学生・家族滞在者を雇用すれば、それ自体が不法就労となります。
実務上、最も頻発するケースです。在留資格は持っており、その範囲内では就労が認められているにもかかわらず、その範囲を超えて働かせてしまうケースです。
具体的には、以下のような場面が問題になります。
これが最も多い摘発類型です。複数のアルバイト先で働いている場合、すべての勤務時間が合算されることに注意が必要です。
製造現場での組立作業、レストランの調理・配膳、ホテルの客室清掃などの単純労働は、技人国の活動範囲外であり、業務として従事させれば不法就労になります。詳しくは別記事「技術・人文知識・国際業務(技人国)の要件を徹底解説」をご参照ください。
認定された産業分野・業務区分以外で稼働させた場合、これも認められた範囲を超える就労となります。
では、「不法就労助長罪」とはどのような罪なのでしょうか。
入管法第73条の2に定められている犯罪で、不法就労をさせたり、不法就労をあっせんした者に成立します。罰則は非常に重く、改正後は「5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはその両方」が科されます。
ここで、外国人を受け入れる企業の皆様が最も注意すべきポイントが2つあります。
この罪は、会社の代表者(社長)だけが罰せられるわけではありません。
実際に採用面接を行った人事担当者、あるいは現場で直接指揮命令をしていた工場長や店長など、現場の責任者も逮捕・処罰の対象になり得るのです。
「自分は知らなかった」「指示は現場が出した」と主張しても、現場の管理者個人が摘発される類型は、後述の摘発事例でも複数確認できます。
もう一つの重要ポイントが、この罪が「過失犯処罰」の構造を持っている点です。
「不法就労だとは知らなかった」「本人が大丈夫だと言っていたから信じた」という言い訳は通用しません。
なぜなら、外国人を雇用する企業には、就労が適法かを確認する義務があるからです。この確認義務には、在留カードの現物確認はもちろん、在留資格ごとに就労範囲が違うという入管法の基本ルールを把握しておくことも含まれます。
これを怠って「知らずに雇ってしまった」場合、過失として処罰の対象となります。
では、何をどこまでやれば「過失なし」と認められるのでしょうか。
ポイントは、「採用時」だけでなく「採用後もずっと」確認を続けることです。
コピーや写真ではいけません。現物を手に取って、表面で「在留資格」「在留期間」「就労制限の有無」を確認します。「就労不可」と書かれていれば、裏面の「資格外活動許可」欄まで必ず確認してください。
出入国在留管理庁の「在留カード等読取アプリ」を使えば、その場で偽造の有無をチェックできます。これを実施していないと、偽造を見抜けなかったときの言い訳が立ちません。
在留カードの写真と、目の前の本人の顔を必ず見比べてください。マスクや帽子で顔を隠したまま済ませると、後でなりすましが発覚した際、「過失あり」と認定されるリスクがあります。最近の判例でも、面接時にマスクを外させなかったことを過失と認定したケースが出ています。
採用時にいくら確認しても、入社後に放置していたら意味がありません。次の2つを、採用後も継続する必要があります。
全外国人従業員の在留期限を一覧で管理し、期限切れを未然に防ぐ仕組みが必要です。「気付いたら期限切れだった」では「過失あり」確定です。
人事異動・部署転換・業務拡張のタイミングで、在留資格の活動範囲とのズレが生じていないかを点検します。技人国の人材を製造ラインに回す、特定技能の分野違反といった事態は、たいていこのタイミングで発生します。
ここからは、実際に摘発された5つの典型パターンを、それぞれ「何がダメだったのか」とともに見ていきます。
注意していただきたいのは、「書類送検=即有罪」ではないということです。不起訴に終わるケースも、有罪判決に至るケースもありますが、いずれにせよ捜査対象となった事実、実名報道された事実は消えません。
| # | パターン | 業種 | 代表事例 | 処分結果 |
| ① | 在留資格のない者の雇用 | 解体・建設 | 大阪市平野区解体会社/石川県金沢市事案 | 社長逮捕/懲役3年執行猶予5年・罰金50万円 |
| ② | 留学生の週28時間超 | 飲食 | ラーメン「一蘭」/串かつ「だるま」 | 法人+関係者書類送検/法人罰金50万円・部長罰金30万円 |
| ③ | 技人国ビザの業務範囲外従事 | 食品製造 | 新宿中村屋・埼玉工場事件 | 法人・元係長は不起訴/派遣元・本人は有罪 |
| ④ | 派遣・偽装請負 | 水産加工 | 千葉県・水産加工会社派遣事件 | 派遣会社社員5名逮捕 |
| ⑤ | 技能実習生の活動範囲違反 | エステ業 | 技能実習生エステ就労事案(令和6年1月) | 経営者・運営者2人逮捕 |
大阪市平野区の事件は、社長が「不法残留と知っていた」と認めた確信犯型で、弁解の余地はありません。
注目すべきは石川県金沢市の事案です。判決で「在留資格の確認体制が極めてずさん」と指摘されました。つまり、「ずさんな確認体制」そのものが量刑を重くする要因になるということです。「忙しくて後回しにしていた」は通用しません。
ラーメン「一蘭」事件で衝撃的だったのは、本社の勤怠システムには法定時間超過のアラート機能があったにもかかわらず、店舗で対応されなかった点です。「システムを入れただけで満足してはいけない」という典型例といえます。
「串かつだるま」事件では、社長は起訴猶予で不起訴となった一方、現場の店舗統括部長と法人にはそれぞれ罰金刑が下りました。現場の管理職一人の行為で、会社自体が罰金刑を受ける——これが両罰規定の典型的な機能の仕方です。
新宿中村屋事件で、元係長は「違法と分かっていたが、人手不足の解消を優先した」と供述しています。多くの企業の現場で実際に起きていることだと思います。
派遣先の中村屋(法人)と元係長は不起訴になりましたが、派遣元社長と外国人本人は有罪となりました。書類送検と実名報道の事実は、不起訴でも消えません。「最終的に有罪にならなければOK」という発想自体が、リスク管理として甘いのです。
千葉水産加工事件の怖さは、派遣会社の社員5名が個人として逮捕された点です。「会社の指示でやっていた」は通用しません。派遣業・人材紹介業・登録支援機関の方は特に注意が必要です。会社員の立場でも、関与すれば手錠がかかります。
「ちょっとだけ手伝わせる」「閑散期だから別部署に」——こうした現場の融通が、すべて不法就労助長罪の入口です。2027年4月からの育成就労制度でも業務区分外就労は厳格に取り締まりの対象となっており、制度が変わっても緩くなることはありません。
企業として整備すべき防衛策を、2つの軸で整理します。
不法就労助長罪のリスクをゼロに近づけるためには、採用時の確認が最重要です。
確認すべきは、次の4つのポイントです。
加えて、本人確認も極めて重要です。在留カードの顔写真と本人の顔を必ず照合してください。マスクや帽子で顔を隠したまま面接を行うと、後日「なりすまし」が判明した際に過失を認定されるリスクがあります。
入社後の管理も非常に重要です。以下の3つを社内オペレーションに組み込んでください。
① 在留期限カレンダーの整備
全外国人従業員の在留期限を一覧管理し、満了の3ヶ月前・1ヶ月前にアラートを発する仕組みを作ります。
② 業務内容の整合性チェック
技人国・特定技能・育成就労(2027年4月以降)の各在留資格について、認定された活動範囲と実際の業務が一致しているかを定期的に点検します。人事異動や部署転換のタイミングは特に要注意です。
③ 留学生・家族滞在者のシフト管理
週28時間制限を絶対に超えないよう、勤怠システムで自動的にチェック・アラートを発する設定にします。複数のアルバイト先を掛け持ちしている場合は本人申告ベースで合算管理する必要があります。
本記事のポイントを整理します。
第一に、2027年4月の改正入管法施行による厳罰化
不法就労助長罪は「3年以下の懲役・300万円以下の罰金」から「5年以下の懲役・500万円以下の罰金」へ大幅に厳罰化されます。法定刑が5年に上がることで、これまで執行猶予で済んでいたケースでも、今後は実刑判決が下る可能性が現実的に高まります。
第二に、不法就労の3類型
最も多いのは「認められた範囲を超える就労」です。留学生のオーバーワーク、技人国ビザでの現業作業、技能実習の活動範囲違反など、知らず知らずのうちに該当しているケースが少なくありません。
第三に、過失犯処罰の構造
不法就労助長罪は「過失でも罪になる」過失犯処罰です。「知らなかった」「本人が大丈夫と言った」では通用しません。企業側が「ここまで確認しました」と積極的に説明できなければ、原則どおり処罰されます。
第四に、処罰対象の広さ
処罰の対象は社長だけではありません。人事担当者、工場長、店長など、現場の責任者も逮捕・処罰の対象です。両罰規定により、現場担当者一人の判断で会社自体が罰金刑を受けるリスクがあることも忘れてはなりません。
第五に、防衛策の両輪
防衛策の柱は「採用時の確認」と「採用後の継続的な管理」の両輪です。在留カードの現物確認、読取アプリでの偽造チェック、顔の本人確認、在留期限のカレンダー管理、業務内容と在留資格の整合性チェック。このどれか一つでも抜けると、「過失あり」と判断されるリスクが一気に高まります。
外国人雇用は、人手不足の日本にとって不可欠な選択肢です。だからこそ、政府は受入れの間口を広げる一方で、取り締まりを一層強化しています。「人手不足だから」「業界では普通だから」「本人がやりたがったから」——こうした言い訳は、改正後はますます通用しなくなります。
施行までの残り約1年は、自社の外国人雇用の「実態」と「確認手順」を棚卸しする最後のチャンスです。不安がある場合は、自己判断せず、専門家にご相談ください。
行政書士法人タッチでは、外国人雇用に関するご相談を随時お受けしております。
在留資格の申請から、社内体制の整備、コンプライアンスチェックまで、ワンストップでサポートいたします。
「自社の外国人雇用は大丈夫だろうか」と少しでも不安を感じられた方は、ぜひお気軽にご相談ください。
| 2018年8月 | ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 |
|---|---|
| 2022年4月 | 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 |
| 専門分野 | 外国人在留資格、帰化申請 外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応 |
| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
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