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建設分野の育成就労・特定技能|条件・費用・違いを行政書士が徹底解説!
- 2026年03月04日
外国人雇用サポートセンターEmployment of Foreigners
行政書士法人タッチ


人手不足が深刻化する建設業界では、現場の即戦力となる「特定技能1号」と、班長・職長クラスとして長期に働ける「特定技能2号」の活用が進んでいます。建設分野は制度開始当初から2号の対象で、2号になれば在留期間の上限がなくなり家族帯同も可能です。ただし建設分野には、「建設業許可・JAC加入・CCUS登録・月給制」という独自の受入れ要件と、入管への申請前に国土交通大臣から「建設特定技能受入計画」の認定を受けるという追加の手続きがあり、1号の受入れ人数は常勤職員数が上限です。2026年1月の分野別運用方針では、建設分野の受入れ見込数は2029年3月末までに76,000人とされています。
本記事では、「特定技能を受け入れたいが何から始めればいいか分からない」「CCUSやJACといった用語で混乱している」という建設業者様に向けて、分野の概要、3つの業務区分、1号・2号それぞれの要件、建設独自の受入れ要件、国交省と入管の手続きの流れと所要期間、費用、人数枠、2027年の育成就労制度との関係を解説します。
目次
建設分野において深刻化する人手不足に対応するため、専門性・技能を生かした業務に即戦力として従事する外国人を受け入れ、分野の存続・発展を図ることを目的とした分野です。所管は国土交通省で、受入れ企業の管理・支援と技能試験は一般社団法人建設技能人材機構(JAC)が担います。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所管省庁 | 国土交通省 |
| 業務区分 | 3区分(土木・建築・ライフライン設備) |
| 特定技能2号 | 対象(制度開始当初から) |
| 雇用形態 | 直接雇用のみ(派遣不可) |
| 分野別機関 | 一般社団法人建設技能人材機構(JAC)。受入れ企業はJACの正会員団体に所属するか賛助会員になる |
| 受入れの前提 | 建設業許可、CCUS登録(事業者・技能者)、JAC加入、月給制、国土交通大臣による建設特定技能受入計画の認定 |
| 受入れ見込数 | 2029年3月末までに76,000人(2026年1月閣議決定・建設分野) |
| 項目 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 人材像 | 指導者の指示・監督を受けながら作業に従事する即戦力 | 複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する班長・職長クラス |
| 在留期間 | 1年・6か月・4か月ごとの更新。通算上限5年 | 3年・2年・1年・6か月ごとの更新。上限なし |
| 家族帯同 | 基本的に不可 | 要件を満たせば可(配偶者・子) |
| 支援 | 受入れ企業または登録支援機関による支援が義務 | 支援義務なし |
| 人数枠 | 1号と外国人建設就労者の合計が常勤職員数を超えないこと | 人数枠の対象外 |
建設分野の受入れ見込数は2029年3月末までに76,000人で、これが1号の受入れ上限として運用されます(2号に上限はありません)。外食業分野では在留者数が上限に達して新規受入れが停止された例があるため、建設分野でも在留者数の推移を確認しておくことをおすすめします。
以前は型枠施工・左官・とびなど職種が細分化されていましたが、2022年の見直しで次の3つの業務区分に統合され、区分内であれば幅広い作業に従事できるようになりました。1号・2号とも同じ3区分です。
| 業務区分 | 主な作業 | 対応する試験(1号) |
|---|---|---|
| 土木 | コンクリート圧送、トンネル推進工、建設機械施工、土工、鉄筋施工、とび、海洋土木工など | 建設分野特定技能1号評価試験(土木) |
| 建築 | 型枠施工、左官、内装仕上げ・表装、屋根ふき、鉄筋施工、建築大工、建築板金、保温保冷、吹付ウレタン断熱など | 建設分野特定技能1号評価試験(建築) |
| ライフライン・設備 | 配管、電気工事、電気通信工事、保温保冷など | 建設分野特定技能1号評価試験(ライフライン・設備) |
主たる業務に加え、資材の運搬、清掃、安全管理など、当該業務に従事する日本人が通常行う関連業務にも、主たる業務とあわせて行う限りで付随的に従事できます。関連業務のみに従事させることはできません。
| 要件 | 特定技能1号 | 特定技能2号 |
|---|---|---|
| 技能水準 | 建設分野特定技能1号評価試験(JAC実施・CBT方式)、または対応する技能検定3級に合格 | 建設分野特定技能2号評価試験(JAC実施・CBT方式)、または業務区分に対応する技能検定1級・単一等級に合格 |
| 日本語能力 | 日本語能力試験N4以上、または国際交流基金日本語基礎テストに合格 | 試験による確認は不要 |
| 実務経験 | 不要 | 建設現場で複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する「班長」としての実務経験。必要年数は職種ごとに0.5〜3年で、CCUSの能力評価基準レベル3相当(職長+班長)の就業日数で判断。役職名より指導・管理の実態が重視される |
| 試験の免除 | 対応する職種・作業の技能実習2号を良好に修了した者は技能試験・日本語試験とも免除 | 免除なし |
雇用形態は直接雇用に限られ、派遣は認められません。建設分野では、労働者派遣および建設業務労働者就業機会確保事業の対象としないことを誓約書で約束します。
受入れ機関一般に課される条件(日本人と同等以上の報酬、法令遵守、支援体制など。特定技能の受入企業の条件)に加え、建設分野では国土交通省が定める次の基準を満たし、国土交通大臣から「建設特定技能受入計画」の認定を受けなければ在留資格の申請ができません。1号・2号とも同じです。
| 番号 | 要件 | 内容・注意点 |
|---|---|---|
| ① | 建設業許可 | 建設業法第3条の許可を受けていること。無許可業者・一人親方は不可。申請日前5年以内と申請後に監督処分を受けていないこと |
| ② | CCUS登録 | 受入れ企業(事業者登録)と特定技能外国人(技能者登録)の双方が建設キャリアアップシステムに登録していること。2号の班長経験はCCUSの就業履歴で証明するため、1号のうちからの登録・カードタッチが重要 |
| ③ | JAC加入 | JACの正会員団体(建設業協会等)に所属するか、JACの賛助会員になること。賛助会員の入会は理事会承認に1〜2か月かかる |
| ④ | 月給制・同等以上の報酬・昇給 | 同等の技能を有する日本人と同等額以上の報酬を月給制で安定的に支払い、技能の習熟に応じて昇給すること。日給制・時給制は不可 |
| 審査事項 | 内容 |
|---|---|
| 国内人材確保の取組み | 職員の処遇に問題がないか、ハローワーク等で適正な労働条件による正社員募集を行っているか |
| 事前説明 | 雇用契約の重要事項を本人が理解できる言語で説明し、理解したことを確認する |
| 受入れ状況等の報告 | 受入れの開始・終了、活動の継続困難が生じた場合に国土交通大臣へ報告(終了・継続困難は入管への届出も必要) |
| 元請建設業者の指導 | 下請負人の場合、国土交通省のガイドラインに基づく元請の指導に従う |
| 人数枠 | 1号特定技能外国人と外国人建設就労者の合計が常勤職員の総数を超えないこと(常勤職員に技能実習生・特定技能外国人は含まない)。2号は対象外 |
| 安全衛生教育・技能習得 | 労働安全衛生法の特別教育等を受講させ、CCUSレベル2相当の技能教育を施す。5年間でどこまで技能を習得させるかを計画に記載 |
| 誓約書 | 受入計画の認定、適正実施の確認、国交省の調査・指導への協力、直接雇用などを誓約する(特定技能建設分野の誓約書とは) |
自社の給与設定とJAC・CCUSの準備状況で、受入計画の認定は通りますか
建設業許可・月給制・人数枠の事前チェックから、受入計画の認定申請まで、
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2号になると在留期間の上限がなくなり、配偶者・子の帯同が認められ、受入れ企業の支援義務もなくなります。1号の通算5年で確実に在留が終わる人材を、現場リーダーとして定着させる唯一のルートです。
入管への申請の前に国土交通省への手続きが必要になる点が最大の特徴で、海外からの受入れは全体で5〜7か月、国内の技能実習生の切替は3〜5か月が目安です。
| STEP | 内容 | 期間の目安 | ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 人材の確保(採用活動) | 1〜2か月 | 1号は試験合格ルートか技能実習2号修了ルート。2号は自社の1号人材の育成が中心 |
| 2 | 事前準備(JAC・CCUS) | 1〜2か月 | JAC賛助会員は理事会承認待ち。CCUSは事業者登録と技能者登録の両方。STEP1と並行 |
| 3 | 雇用契約の締結・事前ガイダンス・支援計画の作成 | 2〜4週間 | 雇用契約書は日本語と母国語で作成し、月給制・昇給を明記。1号の支援計画は登録支援機関に委託可(2号は不要) |
| 4 | 建設特定技能受入計画の認定申請(国土交通省・オンライン) | 1.5〜2か月 | 報酬(月給制)、JAC・CCUS登録、人数枠などを審査。認定証がなければ次に進めない |
| 5 | 在留資格の申請(出入国在留管理庁) | 2か月前後 | 海外からは在留資格認定証明書交付申請、国内は在留資格変更許可申請。認定証の写しと誓約書を添付 |
| 6 | 就労開始・受入れ後講習 | 就労後3〜6か月以内 | 国土交通大臣が指定する受入れ後講習を受講させる。FITSの巡回訪問にも対応 |
| 費目 | 目安 | 備考 |
|---|---|---|
| JAC年会費 | 賛助会員 年額24万円、正会員団体経由は団体の会費による | 企業単位で発生 |
| JAC受入負担金 | 1人あたり月額12,500円(年額15万円) | 2024年7月以降は人材ルートを問わず一律。企業負担で本人に転嫁できない |
| CCUS登録料 | 事業者登録は資本金により0〜24万円、技能者登録は1人2,500〜4,900円 | 事業者登録は5年ごとに更新。管理者ID利用料が別途 |
| FITS(国際建設技能振興機構)の巡回指導 | 直接の費用負担なし | JACに支払う会費等から充当。巡回訪問への協力義務あり |
| 登録支援機関への委託費(1号のみ) | 1人あたり月額2〜3.5万円程度 | 自社支援の場合は不要。2号は支援義務なし。2027年4月から委託先は登録支援機関に限定 |
| 在留手続の手数料 | 認定証明書交付は無料。変更・更新は在留期間に応じ窓口10,000〜75,000円 | 2026年10月1日改定 |
JACの年会費・受入負担金、登録支援機関の委託費、行政書士報酬を合わせると、初年度は1人あたり数十万円規模になります。人材紹介会社を使う場合は、これに紹介手数料が加わります。費用の全体像は特定技能外国人を雇用するにはいくらかかるの?をご覧ください。
建設分野の特定技能1号には受入れ人数の上限があります。「1号特定技能外国人と外国人建設就労者の合計が、受入れ企業の常勤職員の総数を超えてはならない」というルールで、常勤職員が5名なら特定技能1号も5名までです。常勤職員には技能実習生や特定技能外国人は含まれません。2号は人数枠の対象外のため、1号人材を2号に移行させると、その分の枠が空きます。
2027年4月1日に技能実習制度が廃止され、育成就労制度が始まります。建設分野は育成就労の対象分野で、本人意向による転籍の制限期間は2年とされています(2年を選択した企業は就労開始1年後の昇給等が義務)。今後は「育成就労(3年)→特定技能1号(5年)→特定技能2号(上限なし)」が標準的なキャリアパスになり、育成就労の受入れでも建設業許可・CCUS・JACなどの建設固有の基準が課されます。制度の全体像は育成就労制度とはをご覧ください。
できません。建設業許可は受入計画認定の必須要件で、1号・2号とも同じです。
認められません。天候や現場の稼働にかかわらず安定して支払う月給制が必要です。
必要です。2号でも受入計画の認定・JAC加入・CCUS登録・月給制の要件は変わりません。変わるのは支援義務がなくなることと、人数枠の対象外になることです。
CCUSの就業履歴(レベル3相当の職長・班長としての就業日数)が基本です。CCUS未登録の期間は実務経験証明書で補いますが、1号のうちからCCUSのカードタッチを徹底しておくことが確実です。
受入計画の認定に1.5〜2か月、入管の審査に2か月前後が目安です。JAC賛助会員の承認待ちを含めると、準備開始から就労まで5〜7か月を見込んでください。
建設業における特定技能の受入れは、他業種に比べて手続きの難易度が高く、特に「月給制による適正な賃金設定」と「国土交通省への計画認定」が大きなハードルです。一方で、これらの要件をクリアすることは、自社が法令を遵守する建設企業であることの証明にもなり、日本人採用や公共工事受注でもプラスに働きます。行政書士法人タッチでは、建設特定技能受入計画の作成・申請代行から、CCUS登録、在留資格申請(1号・2号)、受入れ後の届出までワンストップでサポートしています。
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| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
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