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K-1ビザの必要書類と交際証明|写真・渡航歴・メッセージ履歴の準備方法

K-1ビザの準備で時間がかかりやすいのは、Form I-129Fそのものよりも、その前後で集める書類と、二人の関係を裏付ける「交際証明」の整理です。写真やメッセージが多く残っていても、提出時期、翻訳、面接での説明、書類間の整合性まで見ると、思った以上に作業量があります。

この記事では、日本にお住まいの方がアメリカ人の婚約者と結婚するためにK-1ビザを準備する場合の必要書類と、写真・渡航歴・メッセージ履歴などの交際証明の整理方法を、米国側と日本側に分けて解説します。K-1ビザ全体の流れと費用は、別記事「K-1ビザの申請費用と全体の流れ」で扱っています。

 

必要書類の全体像

K-1ビザの書類は、大きく二つの段階で必要になります。一つ目は、米国市民側がUSCISForm I-129Fを提出する段階。二つ目は、日本人側が在日米国大使館・領事館でビザ面接を受ける段階です。どちらの段階でも、二人の関係が真実であり、入国後90日以内に結婚する意思があることを示す資料が重要になります。

段階 提出先 主な書類
I-129F提出 USCIS(米国) 米国市民の証明、双方の写真、対面証明、過去婚姻終了証明、結婚意思の声明書、関係を裏付ける資料
ビザ面接 在日米国大使館・領事館 DS-160確認書、パスポート、戸籍・出生証明、警察証明、健康診断、I-134、関係を裏付ける資料

 

I-129F段階で用意する主な書類

I-129Fの提出は米国市民側が行いますが、日本側でも内容を把握しておくと、後のDS-160や面接で情報が食い違うリスクを抑えられます。代表的な書類は次のとおりです。

書類

内容

米国市民であることの証明

米国出生証明書、米国パスポート、帰化証明書、CRBAなど

パスポート用写真

米国市民側・婚約者側それぞれの写真。規格や撮影時期に注意

過去2年以内の対面証明

渡航記録、パスポートスタンプ、航空券、ホテル予約、旅行写真など

過去の婚姻終了証明

離婚判決書、死亡証明書など。双方に過去婚姻歴がある場合に確認

結婚意思の声明書

入国後90日以内に結婚する意思を示す双方の書面

関係の真実性を裏付ける資料

写真、メッセージ履歴、通話記録、家族紹介、婚約準備の記録など

過去にI-129Fを複数回提出している場合や、米国市民側に一定の犯罪歴がある場合は、追加説明やウェイバーの検討が必要になることがあります。アダム・ウォルシュ児童保護・安全法(Adam Walsh Act)が関係する事案など、特殊な事情がある場合は、米国弁護士に確認するのが安全です。

 

日本人側が面接時に準備する主な書類

I-129Fが承認され、NVCを経て在日米国大使館・領事館へ案件が移ると、日本人側の書類準備が本格化します。主な書類は次のとおりです。

書類

内容

DS-160確認書・パスポート・写真

オンライン申請の確認ページ、有効なパスポート、米国ビザ規格の写真

出生証明(戸籍)

戸籍謄本(全部事項証明書)と英訳

過去の婚姻終了証明

離婚届受理証明書、戸籍上の離婚記載、外国の離婚判決書など

警察証明書

16歳以降に一定期間以上居住した国の警察証明書

健康診断結果

大使館指定医療機関による検査結果。提出方法は医療機関と大使館の案内に従う

I-134と収入資料

米国市民側の扶養宣誓書、税務申告書、雇用証明、給与明細など

I-797承認通知

I-129F承認通知のコピー

関係を裏付ける書類

写真、渡航記録、家族紹介、婚約・結婚式準備の記録など

K-1申請者に一定の条件を満たす未婚の子どもがいる場合、その子どもはK-2ビザの対象となり得ます。K-2でも子どもごとにDS-160、申請料、パスポート、写真、出生関係書類、健康診断等が関係するため、子連れでの渡米を検討する場合は早めに条件と手続きを確認します。

 

戸籍・離婚関係書類の整理

日本人側の中心的な書類は戸籍関係です。出生の事実、過去の婚姻歴、離婚や死別の事実は、原則として戸籍で確認します。現在の戸籍だけで過去の婚姻歴が追えない場合は、改製原戸籍や除籍謄本まで遡って確認することがあります。

書類

確認する内容

戸籍謄本(全部事項証明書)

出生、婚姻歴、子の有無など

改製原戸籍・除籍謄本

転籍や改製により現在戸籍に出ていない過去婚姻歴

離婚届受理証明書・死亡届受理証明書

過去の婚姻が法的に終了していること

外国の離婚判決書等

外国で婚姻・離婚した経歴がある場合

戸籍関係書類は英訳を添付するのが一般的です。欄外注記、改製事由、本籍地などを省略すると、原文との整合性が分かりにくくなるため、全文翻訳を前提に準備します。

 

警察証明書・健康診断

K-1ビザでは、過去16歳以降に一定期間以上居住した国の警察証明書が必要になります。日本では「犯罪経歴証明書」「渡航証明書」「無犯罪証明書」と呼ばれることがあります。取得窓口、必要書類、予約の要否、発給までの日数は都道府県により異なるため、住民登録のある都道府県警察本部等の最新案内を確認します。受け取った封筒は開封せず、面接当日まで保管します。

健康診断は在日米国大使館が指定する医療機関で受けます。検査結果が封筒で渡された場合は開封せずに持参し、電子的に送付される場合は医療機関の案内に従います。母子手帳や予防接種記録がある方は、AOS段階にも関係するため、早めに探しておくと安心です。

 

交際証明の基本的な考え方

交際証明では、資料の量を増やすことよりも、出会いから婚約までの流れが自然に分かり、写真・渡航記録・メッセージ履歴などが互いに矛盾しない形で整理されていることが大切です。私生活の細部まで提出する必要はなく、客観的に関係性を確認できる範囲でまとめます。

  • 一貫性:出会いの時期、対面日、婚約日、渡航記録が矛盾しないようにする
  • 第三者の存在:家族・友人との写真や交流記録があると、社会的に認知された関係として説明しやすい

     

    写真・渡航歴・メッセージ履歴の整理

    写真は、交際開始から現在までの時期、場所、状況が分かるように選びます。旅行、家族イベント、日常、婚約に関する写真などをバランスよく選び、撮影日、場所、写っている人を短くキャプションで添えると、審査官が文脈を把握しやすくなります。極めて私的な写真や性的・親密すぎる写真を提出する必要はありません。

    渡航歴は、過去2年以内に対面で会っていることを示す重要な資料です。パスポートスタンプ、航空券、ホテル予約、旅行中の写真などを時系列で整理します。新しいパスポートに切り替えた場合は、古いパスポートのスタンプ部分も確認しておきます。

    メッセージ履歴や通話履歴は、関係の継続性を示す資料です。すべてを印刷するのではなく、月ごと・季節ごとに代表的なやり取りを抜き出し、誕生日、婚約、家族紹介、渡航計画など節目のやり取りを中心に整理します。日本語のやり取りには、要点が分かる程度の英訳を添えると読みやすくなります。

     

     I-134と経済的サポート

    K-1ビザの面接では、米国市民側が婚約者を経済的に支えられることを示すため、Form I-134(扶養宣誓書)と収入関係資料を求められることがあります。直近の税務申告書、Tax TranscriptW-2、給与明細、雇用証明、銀行残高証明などを整理します。

    I-134は、結婚後にAOSで提出するForm I-864とは別の書類です。提出先、目的、収入基準の見方が異なるため、K-1面接段階のI-134と、AOS段階のI-864を分けて考える必要があります。米国市民側の収入だけで説明が難しい場合は、追加資料や別スポンサーの補足資料を検討することがあります。

     

    よくある不備と注意点

    • 戸籍の英訳が不完全:欄外注記や改製事由、過去婚姻歴に関する記載まで訳されているか確認する
    • 警察証明の取得が遅れる:発給まで一定の日数がかかるため、I-129F承認後は早めに段取りする
    • 写真・メッセージが偏っている:直近だけ、特定の旅行だけに偏ると関係の継続性が伝わりにくい
    • 書類間に矛盾がある:I-129FDS-160、戸籍、写真の日付、渡航記録、面接回答を時系列で確認する
    • 健康診断の封筒を開封する:封筒で渡された場合は、面接当日まで未開封のまま保管する

       

      当事務所でサポートできること

      当事務所では、日本にお住まいの方向けに、K-1ビザの書類準備と交際証明の整理をサポートしています。具体的には、I-129F・面接で必要となる書類リストの整理、戸籍・離婚関係書類の確認、警察証明書の申請手順、健康診断・大使館手続きの確認、写真・渡航歴・メッセージ履歴の組み立て方針、DS-160作成、書類間の整合性チェック、面接に向けた想定質問の整理などです。

      過去の犯罪歴、入国拒否歴、ウェイバーが必要になる事案、米国市民側のAdam Walsh Act関連の事情など、米国移民法上の判断が必要なケースでは、米国弁護士との連携が望ましいことがあります。必要に応じて専門家の確認を取りながら進めることをおすすめします。

       

      まとめ

      K-1ビザの書類は、米国側のI-129F提出と、日本側の大使館面接の両段階にまたがります。米国市民の証明、戸籍、過去婚姻終了証明、警察証明、健康診断、I-134、そして交際証明を、時系列と整合性を意識して整理することが大切です。

      交際証明は、写真やメッセージを大量に提出することではなく、二人の関係の流れを客観的に説明できる形に整えることが目的です。申請前には必ず公式情報を確認し、余裕を持って準備を進めましょう。

       

      参考資料・公式リンク

      USCIS, Form I-129F, Petition for Alien Fiancé(e)

      U.S. Department of State, Nonimmigrant Visa for a Fiancé(e) (K-1)

      U.S. Embassy & Consulates in Japan, Fiancé(e) Visa Checklist

      U.S. Embassy & Consulates in Japan, Police Certificate

      警視庁, 渡航証明(犯罪経歴証明書)の申請

      外務省, 在外公館における証明(警察証明書)

      この記事の監修者
      行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
      2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立
      2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」
      専門分野 外国人在留資格、帰化申請
      外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
      セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数
      運営サイト 行政書士法人タッチ
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