
ペルー人と国際結婚する方法には、日本で結婚の手続きを進める方法と、ペルーで結婚の手続きを進める方法の2つがあり、それぞれ手続きが大きく異なります。
日本で手続きを進める場合は、主に書類のやり取りで完了しますが、ペルーで手続きを進める場合は、書類に加えて現地の市役所での手続きや公示などが必要になります。
どちらの国で先に手続きを行うかによって準備する書類や手順が変わるため、双方の状況に合わせて慎重に選択することが重要です。
一般的には、日本で先に手続きを進める方が、移動や言語の負担が少ないとされています。
日本で結婚の手続きを進める場合の流れ
ペルー人のパートナーが日本に来日して、婚姻の手続きを進める場合です。
この方法では、日本の市区町村役場への届出と、在日ペルー総領事館への届出の両方が必要になります。
具体的な手続きの流れは以下の通りです。
1. 在日ペルー総領事館で婚姻に必要な書類を入手する
まず、ペルー人パートナーが結婚するための要件を満たしていることを証明するため、在日ペルー総領事館で以下の書類を取得します。
- 独身証明書 (Certificado de Soltería)
- 出生証明書 (Partida de Nacimiento)
これらの書類を取得するには、通常、ペルーの身分証明書(DNI)などが必要となります。事前に管轄の在日ペルー総領事館に必要な書類や予約の要否を確認してください。
2. 日本の市区町村役場で婚姻届を提出する
ペルー総領事館で上記の書類を入手したら、日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。
【必要書類の例】
- 婚姻届
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど)
- ペルー人の方の独身証明書と出生証明書
- 上記証明書の日本語訳(翻訳者の署名・押印が必要)
- ペルー人の方のパスポート
【婚姻届の記載方法で迷いやすい点】
- 氏名: カタカナで表記します。ミドルネームがある場合は、それも記載します。
- 生年月日: 西暦で記載します。
- 本籍: 「ペルー共和国」と国籍のみを記載します。
3. 市区町村役場で「婚姻届受理証明書」等を入手する
婚姻届が受理されたら、その証明として「婚姻届受理証明書」または「婚姻届記載事項証明書」を必ず取得しておきましょう。
これは、後ほど在日ペルー総領事館での手続きに必要となります。
4. 在日ペルー総領事館で婚姻の登録を行う
日本の法律上の結婚が成立したら、その内容をペルー側にも登録(報告的届出)するため、在日ペルー総領事館で手続きを行います。
これにより、ペルーの「婚姻証明書」が発行されます。
【必要書類の例】
- 婚姻登録申請書
- 婚姻届受理証明書(または婚姻の事実が記載された戸籍謄本)
- ペルー人配偶者の身分証明書(DNI)
- 日本人配偶者の戸籍謄本とパスポート
この手続きが完了すると、両国での婚姻が法的に成立します。
5. 配偶者ビザ(在留資格)の手続きをする
結婚後、日本で夫婦として一緒に暮らす場合は、ペルー人配偶者の在留資格を「日本人の配偶者等」に変更または新規申請する手続きが必要です。
この申請は出入国在留管理局で行います。審査は年々厳格化しており、結婚の信憑性を証明する多くの書類が必要となるため、十分な準備が重要です。
ペルーで結婚の手続きを進める場合の流れ
日本人のパートナーがペルーに渡航して、現地の方式で結婚手続きを進める場合です。
1. 日本で戸籍謄本を取得し、アポスティーユ認証を受ける
まず、日本人の戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの)を取得し、日本の外務省でアポスティーユ認証を受けます。
ペルーはハーグ条約加盟国であるため、このアポスティーユ認証により、日本の公文書がペルー国内で有効なものとして扱われます。
2. 在ペルー日本国大使館(または総領事館)で「婚姻要件具備証明書」を取得する
ペルーに渡航後、在ペルー日本国大使館または総領事館で、日本人が日本の法律上、結婚できる状態であることを証明する「婚姻要件具備証明書」を取得します。
【必要書類の例】
- 発給申請書
- 戸籍謄本(アポスティーユ認証を受けたもの)
- 日本のパスポート
3. ペルーの市役所で婚姻手続きを行う
次に、ペルーの市役所(Municipalidad)で結婚の手続きを進めます。
ペルーでは、結婚の意思を公示する期間が設けられているのが一般的です。
【手続きの主な流れと必要書類の例】
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1.書類提出: 日本人側の書類(婚姻要件具備証明書、アポスティーユ付き戸籍謄本、パスポートなど)と、ペルー人側の書類(身分証明書、出生証明書など)を提出します。日本人側の書類には、公式なスペイン語訳が必要です。 |
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2.婚姻の公示 (Edicto Matrimonial): 市役所や新聞などで二人が結婚する旨が一定期間公示され、異議申し立てを受け付けます。 |
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3.婚姻の成立: 公示期間が満了し、特に問題がなければ、証人の立ち会いのもと、市長または担当官の前で結婚の宣誓を行い、婚姻が成立します。 |
手続きが完了すると、市役所から「婚姻証明書 (Acta de Matrimonio)」が発行されます。
4. 日本への報告的届出(婚姻届の提出)
ペルーでの結婚が成立したら、3ヶ月以内に日本側にも報告的届出をする必要があります。
在ペルー日本国大使館(または総領事館)、もしくは日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。
【必要書類の例】
- 婚姻届
- 日本人の戸籍謄本
- ペルーの市役所が発行した婚姻証明書の原本
- 上記婚姻証明書の日本語訳
- ペルー人配偶者の出生証明書(および日本語訳)や国籍を証明する書類
大使館・総領事館経由で提出した場合、戸籍に反映されるまで1〜2ヶ月程度かかります。急ぐ場合は、必要書類を日本の市区町村役場に直接提出する方法もあります。
5. 配偶者ビザ(在留資格)の手続きをする
結婚後、日本で夫婦として一緒に暮らす場合は、ペルー人配偶者のために「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請を行う必要があります。
この証明書が交付された後、ペルーの日本国大使館で査証(ビザ)の発給を受け、来日することになります。
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この記事の監修者
- 行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
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2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 専門分野 外国人在留資格、帰化申請
外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 運営サイト 行政書士法人タッチ
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