
南アフリカ人と国際結婚する方法には、日本で結婚の手続きを進める方法と、南アフリカで結婚の手続きを進める方法の2つがあり、それぞれ手続きが大きく異なります。
両国はハーグ条約加盟国であるため、相手国での手続きに必要な公式書類には、外務省による認証(アポスティーユ)が求められます。
特に、南アフリカの証明書発行には本国での手続きが必要になるため、時間に余裕を持って計画的に進めることが重要です。
日本で結婚の手続きを進める場合の流れ
南アフリカ人のパートナーが日本に来日して、婚姻の手続きを進める場合です。
この方法では、日本の市区町村役場への届出と、在日南アフリカ共和国大使館での手続きが必要になります。
具体的な手続きの流れは以下の通りです。
1. 在日南アフリカ大使館で「婚姻無障害証明書」を申請する
まず、南アフリカ人パートナーが結婚するための要件を満たしていることを証明するため、在日南アフリカ大使館で「婚姻無障害証明書(Letter of No Impediment to Marriage)」を申請します。
この申請は、大使館を通じて南アフリカ本国の内務省(Department of Home Affairs)に行われ、審査と証明書の発行には数ヶ月かかる場合があります。
申請には、南アフリカの身分証明書(IDブック)、パスポート、申請書などが必要となりますので、必ず事前に在日南アフリカ大使館に直接確認してください。
2. 日本の市区町村役場で婚姻届を提出する
婚姻無障害証明書を入手したら、日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。
【必要書類の例】
- 婚姻届
- 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
- 南アフリカ人の方の婚姻無障害証明書
- 上記証明書の日本語訳(翻訳者の署名が必要)
- 南アフリカ人の方のパスポート
3. 南アフリカへの婚姻の登録
日本の法律上の結婚が成立した後、その事実を南アフリカに登録するため、在日南アフリカ大使館に届け出ます。
一般的に、日本の市区町村役場で発行された「婚姻届記載事項証明書」または「婚姻の事実が記載された戸籍謄本」に、日本の外務省でアポスティーユ認証を受けます。
このアポスティーユ認証付きの書類を大使館に提出し、南アフリカの内務省への登録手続きを依頼します。
4. 配偶者ビザ(在留資格)の手続きをする
結婚後、日本で夫婦として一緒に暮らす場合は、南アフリカ人配偶者の在留資格を「日本人の配偶者等」に変更または新規申請する手続きが必要です。
この申請は出入国在留管理局で行います。審査は年々厳格化しており、結婚の信憑性を証明する多くの書類が必要となるため、十分な準備が重要です。
南アフリカで結婚の手続きを進める場合の流れ
日本人のパートナーが南アフリカに渡航して、現地の方式で結婚手続きを進める場合です。
1. 日本で戸籍謄本を取得し、アポスティーユ認証を受ける
まず、日本人の戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの)を取得し、日本の外務省でアポスティーユ認証を受けます。
南アフリカはハーグ条約加盟国であるため、アポスティーユ認証により、日本の公文書が南アフリカ国内で有効なものとして扱われます。
2. 在南アフリカ日本国大使館で「婚姻要件具備証明書」を取得する
南アフリカに渡航後、在南アフリカ日本国大使館で、日本人が日本の法律上、結婚できる状態であることを証明する「婚姻要件具備証明書」を取得します。
【必要書類の例】
- 発給申請書
- 戸籍謄本(アポスティーユ認証を受けたもの)
- 日本のパスポート
3. 南アフリカの内務省(Department of Home Affairs)で婚姻手続きを行う
次に、南アフリカの法律に則って婚姻手続きを行います。
手続きは、資格を持つ婚姻担当官(Marriage Officer)によって執り行われます。
1. 婚姻担当官との面会と書類提出
内務省の役所、または資格を持つ宗教指導者などの婚姻担当官と面会します。
その際、日本人側の書類(婚姻要件具備証明書、アポスティーユ付き戸籍謄本、パスポートなど)と、南アフリカ人側の身分証明書などを提出します。
2. 婚姻の儀式
婚姻担当官と2名以上の証人の前で、結婚の意思を表明する儀式を行います。
3. 婚姻の登録と証明書の発行
儀式が完了すると、婚姻が内務省に登録され、「婚姻証明書(Marriage Certificate)」が発行されます。
後の手続きのため、詳細が記載された「完全版婚姻証明書(Unabridged Marriage Certificate)」の取得をお勧めします。
4. 日本への報告的届出(婚姻届の提出)
南アフリカでの結婚が成立したら、3ヶ月以内に日本側にも報告的届出をする必要があります。
在南アフリカ日本国大使館、もしくは日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。
【必要書類の例】
- 婚姻届
- 日本人の戸籍謄本
- 南アフリカの婚姻証明書(Unabridged版を推奨)の原本
- 上記婚姻証明書の日本語訳
- 南アフリカ人配偶者の国籍を証明する書類(パスポートなど)とその日本語訳
5. 配偶者ビザ(在留資格)の手続きをする
結婚後、日本で夫婦として一緒に暮らす場合は、南アフリカ人配偶者のために「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請を行う必要があります。
この証明書が交付された後、南アフリカの日本国大使館で査証(ビザ)の発給を受け、来日することになります。
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この記事の監修者
- 行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
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2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 専門分野 外国人在留資格、帰化申請
外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 運営サイト 行政書士法人タッチ
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