埼玉オフィス
048-400-2730
東京オフィス
03-6825-0994

受付時間 9:00~19:30(定休日:日曜)

  • お問い合わせ
  • 資料ダウンロード

IT業界で就労ビザ(技人国)を取る要件|職種・学歴・IT告示の資格

calendar_month2021年11月26日
cached2026年10月14日

外国人エンジニアを日本のIT企業で雇用するには、就労ビザ(在留資格「技術・人文知識・国際業務」、以下「技人国」)の取得が必要です。技人国は、①従事する業務が専門的知識を要する業務であること(在留資格該当性)と、②本人が学歴・実務経験・資格のいずれかの要件を満たすこと(上陸許可基準)の両方で判断されます。IT業界は、大学・専門学校の情報系専攻がなくても「10年以上の実務経験」または「法務大臣が告示で定めるIT資格試験の合格」で要件を満たせる点が、他の業種にはない特徴です。

本記事では、IT業界で技人国の対象になる職種・ならない職種、文系卒でも許可されるケース、本人側の3つの要件ルート(学歴・実務経験・IT告示資格)、そして2026年の審査厳格化のもとでSES・派遣・リモートワークの形態で注意すべき点を、現時点の情報で解説します。

この記事で分かること
  • IT業界で技人国の対象になる職種と、対象にならない業務(Web制作・サポート・単純作業)
  • 文系卒の外国人がIT企業で技人国を取得できるケース
  • 本人側の要件:学歴・10年の実務経験・IT告示の資格試験の3ルート
  • IT告示で認められる国内外の資格試験の一覧
  • SES・派遣・オフショア・リモートで働く場合の注意点(2026年の厳格化)
  • 高度専門職へのステップアップと申請の流れ

IT業界で就労ビザ(技人国)を取得できる職種

技人国の在留資格該当性は、「本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野若しくは法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する技術若しくは知識を要する業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動」に認められます。就職後に従事する職種がこの活動に該当しなければなりません。

区分職種・業務の例
該当する(技術)システムエンジニア、プログラマー、ソフトウェア開発、Webサービス・アプリ開発、ネットワーク構築・運用設計、データベースエンジニア、インフラ・クラウドエンジニア、情報システム担当、データサイエンティスト、AI・機械学習エンジニア、組込み開発、セキュリティエンジニア
該当する(人文知識・国際業務)ITコンサルタント、プロジェクトマネージャー、ブリッジSE(オフショア開発の通訳・調整を含む)、ECサイトの企画・運営(経営・会計の知識を要するもの)、翻訳ソフト等の言語処理開発
該当しにくいテンプレートを使った単純なホームページ制作、マニュアルに沿ったヘルプデスク・コールセンター対応、データ入力、PC・機器のキッティング作業、テスターとしての単純な動作確認のみ

基本的には、業務を行ううえで理系の専門知識を用いるものが該当します。かつてはホームページ制作も専門知識を要する業務として認められましたが、制作ツールの発達で一般的な知識でも制作が可能になったため、単純にホームページを制作するだけでは該当性は認められません。設計・プログラミングなど理系の専門知識を用いて制作する場合であれば認められる可能性があります。

2026年4月15日の入管庁ガイドライン改訂以降、「エンジニア」として申請しながら実態はテスト作業やキッティングなどの定型業務が中心、というケースの審査が厳格化しています。採用当初の研修として定型業務に従事するのは期間を限定した場合のみ認められ、キャリアステップと研修内容の関係を示す資料の提出を求められます。

文系卒の場合

IT業界で就労ビザを取得する多くは理系卒ですが、文系卒でも取得できないわけではありません。文系の専門知識が必要な業務であれば該当します。

  • オフショア開発で、海外の委託先と日本の会社をつなぐブリッジSEとして、通訳・翻訳の要素を含む業務を行う場合
  • ECサイトの構築・運用で、経済・経営・会計等の知識が必要な業務を行う場合
  • 翻訳ソフトや言語処理の開発で、言語の専門知識が必要な場合
  • ITコンサルティング、IT企業の営業企画・マーケティングなど、経営学・経済学の知識を要する業務
ブリッジSEのように通訳・翻訳など主に言語能力を用いる対人業務で申請する場合は、2026年4月15日以降、業務で使う言語についてCEFR・B2相当(日本語ならJLPT N2以上等)の能力を証する資料が必要です(カテゴリー3・4の企業)。

就職する外国人側の要件(上陸許可基準)

就職する外国人は、次のいずれかを満たしている必要があります。IT業界では④のルートがあるため、学歴がなくても要件を満たせる可能性があります。

番号要件ポイント
①従事する業務に関連する科目を専攻して大学を卒業、またはこれと同等以上の教育を受けたこと国内外の大学・大学院卒。インドのDOEACC制度のレベルA・B・Cは大卒と同様に扱われる。専攻と業務の関連性は柔軟に判断される
②従事する業務に関連する科目を専攻して日本の専修学校の専門課程を修了(専門士・高度専門士)したこと専門学校卒は大卒より関連性が厳格に審査される。2024年2月以降、文部科学大臣の認定課程の修了者は大卒と同様に柔軟に判断(専門士の技人国ビザ|専攻と職務内容の関連性)
③10年以上の実務経験(大学・高専・高校・専修学校で関連科目を専攻した期間を含む)があること学歴要件を満たさなくても可。海外の元勤務先の在職証明書で証明する
④情報処理に関する技術・知識を要する業務に従事する場合で、法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する試験に合格し、または資格を有していることIT業務限定の特例。学歴も実務経験もなくても、告示の試験に合格していれば要件を満たす

IT告示で認められる資格試験

④の「法務大臣が告示で定める情報処理技術に関する試験・資格」(IT告示)は、日本の情報処理技術者試験と、アジア各国の相互認証試験が指定されています。代表的なものは次のとおりです。

国・地域試験・資格の例
日本基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、ITストラテジスト、システムアーキテクト、プロジェクトマネージャ、ネットワークスペシャリスト、データベーススペシャリスト、エンベデッドシステムスペシャリスト、ITサービスマネージャ、システム監査技術者、情報処理安全確保支援士試験(旧・情報セキュリティスペシャリスト)など。ITパスポートは対象外
中国系統分析師、信息系統項目管理師、系統架構設計師、軟件設計師、網絡工程師、数据庫系統工程師、程序員など
フィリピンフィリピン国家情報技術標準財団(PhilNITS)の基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
ベトナムベトナム訓練試験センター(VITEC)の基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
韓国韓国産業人力公団が認定する情報処理技師・情報処理産業技師
台湾財団法人資訊工業策進会(III)が実施した軟体設計専業人員試験等(2012年12月31日以前の実施分)
マレーシアマルチメディア技術促進本部(METEOR)の基本情報技術者試験
タイ国立科学技術開発庁(NSTDA)の基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
モンゴルモンゴル国立ITパーク(NITP)の基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
バングラデシュ基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
シンガポールシンガポール・コンピューター・ソサイエティ(SCS)認定のサーティファイド・IT・プロジェクト・マネージャ(CITPM)
ミャンマーミャンマーコンピュータ連盟(MCF)の基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
告示は改正されることがあり、海外の試験には実施時期の限定が付いているものもあります。採用候補者の資格が対象かどうかは、申請前に最新の告示で確認してください。

学歴は文系、でもエンジニアとして採用したい——その候補者、どのルートなら通りますか

学歴・職歴・保有資格と任せる業務を照らし合わせ、該当するルートと必要書類を
企業・団体様向けの無料相談でご案内します。

企業向け無料相談はこちら

SES・派遣・オフショア・リモートで働く場合の注意点

IT業界は、客先常駐(SES)や派遣、海外拠点との分業など働き方が多様で、2026年は次の3点で審査が厳しくなっています。

  • 派遣形態:2026年3月9日の申請分から、派遣元・派遣先双方の誓約書、申請時点での派遣先の確定、派遣契約期間に連動した在留期間、更新時の管理台帳の提出が必要になりました。派遣先での業務がプログラミング・設計などの専門業務であることを個別契約書に具体的に記載する必要があります。詳細は技人国の派遣が超厳格化をご覧ください
  • SES(準委任):派遣ではなく準委任契約での客先常駐は、所属機関は自社のままですが、常駐先での実際の業務内容が審査対象です。常駐先で単純なテスト作業やヘルプデスクを行っている場合は在留資格該当性を否定されます
  • オフショア・リモート:日本に事業所のない海外企業と契約して日本でリモート勤務する形は、「本邦の公私の機関との契約」に該当せず技人国は取得できません。詳細は技人国の「本邦の公私の機関」とはをご覧ください
カテゴリー3・4の企業(中小のIT企業の多く)は、2026年4月15日以降の申請から「所属機関の代表者に関する申告書」の提出が必要です。設立間もない企業(カテゴリー4)は事業計画書で事業の継続性も示す必要があります。

申請の流れと、高度専門職へのステップアップ

海外在住者は在留資格認定証明書交付申請、国内の留学生・転職者は在留資格変更許可申請を行います。審査期間は1〜3か月が目安で、必要書類の考え方は就労ビザの申請方法|在留資格変更と認定証明書の流れ・期間・手数料をご覧ください。

ITエンジニアは、学歴・年収・年齢・IT資格(1つで5点、2つ以上で10点)・日本語能力などのポイントが積み上がりやすく、高度専門職(70点以上)に該当するケースが多い職種です。高度専門職なら在留期間5年、永住申請までの期間短縮(70点で3年、80点で1年)などの優遇があります。配点は高度専門職のポイント計算をご覧ください。

よくある質問

Q. 海外の大学を卒業した人も対象ですか?

対象です。日本の大学と同等と認められる海外の大学・大学院の卒業者は①の学歴要件を満たします。学位証明書と成績証明書で専攻を確認します。

Q. 専門学校のIT学科を卒業した留学生は採用できますか?

できます。専門士は従事する業務と専攻の関連性が審査されますが、情報系の専攻でエンジニア職であれば関連性は認められやすい組合せです。

Q. 実務経験10年は、学生時代の期間も含められますか?

大学・高専・高校・専修学校で関連科目を専攻した期間は含められます。インターンやアルバイトの期間は原則として含まれません。

Q. ITパスポートを持っていれば要件を満たしますか?

ITパスポートはIT告示の対象外です。基本情報技術者試験以上の合格が必要です。

まとめ(IT業界で就労ビザを取得)

  • IT業界で技人国を取得するには、理系の専門知識を用いる業務(開発・設計・インフラ等)に就くことが必要。文系卒はブリッジSE・ECの企画など文系の専門知識を用いる業務で該当
  • 本人側は、関連科目の大学・専門学校卒、10年以上の実務経験、IT告示の資格試験合格のいずれかを満たす
  • 派遣・SES・リモートは2026年から審査が厳格化。派遣先の確定と誓約書、常駐先の業務内容、契約先の日本の事業所の有無に注意
  • 条件を満たせば高度専門職で在留期間5年・永住短縮の優遇が受けられる

外国人エンジニアの採用を、ビザの不許可で止めたくない

理由書の作成、認定・変更申請の取次、高度専門職への変更申請に対応しています。
在留資格該当性と本人要件の見立ては、企業・団体様向けの無料相談からどうぞ。

企業向け無料相談はこちら

参考資料

この記事の監修者
行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立
2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」
専門分野 外国人在留資格、帰化申請
外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応
セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数
運営サイト 行政書士法人タッチ
国際結婚&配偶者ビザサポートセンター
帰化申請サポートセンター
外国人雇用サポートセンター
永住ビザサポートセンター
経営管理ビザサポートセンター
ビザサポートセンター

外国人雇用に関するお悩み
まずは無料相談をご活用ください。

全国対応。企業様、監理団体様、登録支援機関様、それぞれの課題を解決する
サポートをご用意しております。

資料をダウンロード
申し込みフォーム
不法就労防止ガイドブックで
御社のリスクをチェック
ダウンロード

外国人雇用に関するお悩み
まずは無料相談をご活用ください。

全国 / 多言語 対応

埼玉オフィス
048-400-2730
東京オフィス
03-6825-0994
English
070-9372-1406
中文
070-8920-2303