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技人国の「本邦の公私の機関」とは|該当する契約先と該当しない例
- 2022年01月06日
外国人雇用サポートセンターEmployment of Foreigners
行政書士法人タッチ


特定技能外国人の就労形態は、1つの受入れ企業(特定技能所属機関)とのフルタイムの直接雇用が原則です。請負契約・委任契約(業務委託)での就労、複数の企業との同時契約、在籍型出向、副業・兼業は認められません。例外として、農業分野と漁業分野に限り、一定の要件のもとで労働者派遣事業者を所属機関とする派遣雇用が認められています。認められない形態で働かせた場合、本人は資格外活動、企業は不法就労助長罪の対象になり、特定技能の受入れが認められなくなります。
本記事では、契約の種類(雇用・請負・委任)、1社のみという原則と出向・兼業の扱い、フルタイム直接雇用の原則、農業・漁業の派遣雇用の要件、技術・人文知識・国際業務や育成就労との違いを、現時点の制度に基づいて解説します。
目次
一般に会社に雇用されて働く場合には、①単一の企業に勤めるか複数の企業に勤めるか、②直接雇用か派遣雇用か、③フルタイムかパートタイムか、といった様々な就労形態が考えられます。一方、特定技能外国人が働く場合には、在留資格「特定技能」を認めた法の趣旨(人手不足分野で即戦力として安定的に就労させ、受入れ企業が支援義務を負う)に反する就労を防止するため、就労形態に制限があります。
| 就労形態 | 可否 | 補足 |
|---|---|---|
| 1社とのフルタイム直接雇用 | ○ | 原則の形態 |
| 派遣雇用(労働者派遣事業者が所属機関) | △ | 農業分野・漁業分野のみ、一定の要件のもとで可。他の14分野は不可 |
| 請負・委任・業務委託 | × | 特定技能雇用契約は「雇用に関する契約」に限られる |
| パートタイム・短時間勤務 | × | フルタイム(週30時間以上が目安)が原則 |
| 複数の企業との同時契約(ダブルワーク) | × | 所属機関は1つ。副業・兼業の資格外活動許可も原則認められない |
| 在籍型出向 | × | 出向元・出向先の双方と雇用関係が生じるため不可 |
| 移籍型(転籍型)出向 | △ | 出向先とのみ雇用契約を結ぶ形なら可能性あり。実質は転職と同じで在留資格変更許可申請が必要 |
日常用語でいう「雇う」という行為は、法的には雇用、請負、委任など様々なものに分類されます。特定技能外国人を雇用する契約(特定技能雇用契約)としては、基本的に民法上の雇用契約(民法623条)が想定されており、請負契約(民法632条)や委任契約(民法643条)、いわゆる業務委託契約によって働かせることは認められません。現代では様々な要素が複合的に含まれる契約も多く、純粋な雇用契約でなくても「雇用に関する契約」であるといえれば認められますが、指揮命令関係のない個人事業主的な働き方は特定技能の対象外です。
1人の特定技能外国人を複数の受入れ企業が同時に雇うことはできません。特定技能の在留資格は、指定書で所属機関(勤務先)と分野・業務区分が指定されるため、別の会社で働くには在留資格変更許可申請が必要です。
転職は、①同一の業務区分、②試験等で技能水準の共通性が確認されている業務区分の中であれば認められますが、転職先で働けるのは変更許可を受けてからです。転職の手続きは特定技能外国人の失業・転職|在留資格変更の手続きと特定活動6か月をご覧ください。
特定技能外国人は、所属機関での特定技能の活動が「主たる活動」であり、他の会社でアルバイトをすることは原則として認められません。資格外活動許可も、受入れ企業の都合による失業中の就職活動期間など限られた場合にしか許可されません。本人から「休みの日に別の店で働きたい」と相談されても、認めることはできません。
出向には、一般的に在籍型と移籍型(転籍型)の2つがあります。
雇用形態は、フルタイムの直接雇用に限られるのが原則です。特定技能制度は、人手不足分野で即戦力として安定的に就労させ、受入れ企業が10項目の義務的支援を行うことを前提としているため、短時間勤務や派遣では制度の趣旨が担保できないからです。ただし、農業分野と漁業分野のみ、一定の要件のもとでフルタイムの派遣雇用が認められています。
労働者派遣事業者を受入れ企業(所属機関)として、農業分野の事業者(派遣先)に特定技能外国人を派遣する場合には、派遣雇用形態が認められます。農業分野で派遣が認められる理由は、①季節によって農作業の繁閑がある、②作物によって収穫や種植え等のピーク期が異なる、といったことから、繁忙期に集中して労働力を確保したい、複数の産地間でピーク期に合わせて柔軟に労働力を確保したい、というニーズに対応する必要があると考えられたためです。
派遣元となる労働者派遣事業者には、農業または農業関連業務を行っている、地方公共団体や農業協同組合等が出資している、といった分野別の要件が課され、派遣先の農業者にも労働者を雇用した経験や農業支援活動の経験などが求められます。派遣先ごとの就業期間や就業場所は派遣契約で定め、支援の実施責任は派遣元が負います。
労働者派遣事業者を受入れ企業として、漁業分野の事業者に特定技能外国人を派遣する場合にも、派遣雇用形態が認められます。派遣雇用の場合、関連業務を行わせるにあたっては職業安定法令を遵守する必要があります。漁業分野で派遣が認められる理由は、①対象魚種や漁法によって繁閑期が異なる、②漁業分野は零細業者が多く、業務地も半島・離島といった地域が多い、といったことから、繁忙期や地域に合わせて柔軟に労働力を融通するニーズに対応する必要があると考えられたためです。
典型的なものは、漁業協同組合が派遣元(受入れ機関)となり、組合員の要請に応じて特定技能外国人を派遣する形です。漁業協同組合がこの形で派遣するには、漁協固有の要件として、①組合員の事業または生活に必要な共同利用施設を設置する旨の定款の規定があること、②総会決議で可決されていること、を満たす必要があります。
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詳細は不法就労助長罪とは|2027年厳罰化で罰金500万円をご覧ください。
| 在留資格 | 派遣 | 転職・兼業 |
|---|---|---|
| 特定技能 | 農業・漁業のみ可。他分野は直接雇用のみ | 同一分野・業務区分内で可(在留資格変更許可が必要)。兼業不可 |
| 技術・人文知識・国際業務 | 可。ただし派遣先が確定し、派遣元・派遣先双方の誓約書が必要(技人国の派遣が超厳格化) | 同種の業務なら届出で転職可。資格外活動許可を受ければ兼業も可能な場合がある |
| 育成就労(2027年4月〜) | 農業・漁業で派遣形態が認められる見込み。他分野は直接雇用 | 分野ごとに1〜2年の転籍制限期間。要件を満たせば同一分野・業務区分内で転籍可(育成就労制度とは) |
雇えません。フルタイムの直接雇用が原則です。
可能です。派遣契約で派遣先ごとの就業期間・場所を定め、派遣元が支援と届出の責任を負います。派遣先の変更は派遣元の雇用契約の変更として届出を確認してください。
同じ法人内で、同一分野・業務区分の業務であれば問題ありません。就労場所の変更は雇用契約の内容変更として随時届出の対象になることがあります。
できません。業務委託は特定技能雇用契約に当たらず、複数の事業者との契約も認められません。農業分野で複数の農家に行かせたい場合は、派遣元となる労働者派遣事業者を通じた派遣雇用の形を取ります。
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| 2018年8月 | ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 |
|---|---|
| 2022年4月 | 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 |
| 専門分野 | 外国人在留資格、帰化申請 外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応 |
| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
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