経営管理ビザ

経営管理ビザの審査期間は?全体スケジュールについて行政書士が解説

経営管理ビザの審査期間は?要件、審査期間について行政書士が解説

経営管理ビザを初めとする在留資格を取得するためには、出入国在留管理局に書類を提出した後で在留審査を受ける必要があります。
経営管理ビザの審査期間は、全国平均では日数にすると80日〜110日程度、つまり、3〜4ヶ月ほどの期間がかかります。

他の在留資格と比較しても審査期間が突出して長く、審査も厳しくなっているため、要件を満たしていることを確認し、スケジュールにも注意して申請する必要があります。

経営管理ビザが必要になる場合

経営管理ビザとは、日本において、貿易やその他の事業の経営を行い、その事業の管理に従事するための在留資格です。

例えば、次のようなことを行おうとしている場合に必要になります。

  • 日本で会社を設立してその経営や事業の管理に従事する。
  • 日本の会社の取締役等の役員に就任し、経営に参画する。
  • 日本の会社の部長、工場長、支店長等に就任し、事業の管理に従事する。

経営管理ビザの取得要件(2025年(令和7年)10月16日改正許可基準対応版)

2025年(令和7年)10月16日から、経営管理ビザを取得するための要件が厳格化されました。
次の5つの要件を満たすことが求められます。

  • 資本金等を3,000万円以上とすること。
  • 申請者が経歴または学歴を満たすこと。
  • 1人以上の常勤職員を雇用すること。
  • 申請者又は常勤職員のいずれかが日本語能力を有すること。
  • 事業を営むための事務所が日本国内に存在すること。
  • 事業の安定性、継続性が認められること。

一つ一つ確認しましょう。

資本金等を3,000万円以上とすること

経営する会社の資本金の額が3,000万円以上である必要があります。
株式会社ならば資本金の額、合同会社ならば出資の総額が3,000万円以上でなければなりません。

従来は、500万円で足りましたが、増額されたので注意してください。

申請者が経歴または学歴を満たすこと

申請する方が、経歴または学歴を満たす必要があります。
具体的には次のいずれかです。

  • 経営管理又は申請に係る事業の業務に必要な技術又は知識に係る分野に関する博士、修士若しくは専門職の学位を取得する。
  • 事業の経営又は管理について3年以上の経験を有する。

1人以上の常勤職員を雇用すること

1人以上の常勤職員の雇用が必須になりました。
常勤職員とは、日本人、特別永住者、永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者のいずれかでなければなりません。

従来は、資本金の額か常勤職員の雇用のいずれかの要件を満たせば、事業規模の要件を満たしたものとされてきましたが、改正後は、資本金の額と常勤職員の雇用の両方を満たさなければならない点に注意してください。

申請者又は常勤職員のいずれかが日本語能力を有すること

申請者又は常勤職員のいずれかが相当程度の日本語能力を有する必要があります。
日本人又は特別永住者以外の方の場合は、次のいずれかを満たす必要があります。

  • 日本語能力試験(JLPT)N2以上
  • BJTビジネス日本語能力テスト400点以上
  • 中長期在留者として20年以上日本に在留
  • 日本の大学等高等教育機関を卒業
  • 日本の義務教育を修了し高等学校を卒業

事業を営むための事務所が日本国内に存在すること

事業を営むための事務所を日本国内に確保する必要があります。
バーチャルオフィスのように実態がない場合は事務所が存在すると認められません。
また、事務所は事業に合わせた実態を有している必要があります。

パソコンだけでできる事業ならば、一般的なオフィスでも経営管理ビザ取得が可能ですが、在庫を抱える事業の場合は、在庫を保管できる広さがあるかどうかもポイントになります。

なお、自宅兼事務所は基本的には事務所として認められません。3,000万円以上の資本金の規模、常勤職員の雇用といった要件からして、自宅兼事務所は想定されないからです。

事務所の要件を満たすか分からない場合は、行政書士に相談しましょう。

事業の安定性、継続性が認められること

事業の安定性、継続性が認められるかどうかは、事業計画書や収支計画書によって確認します。
申請前に、その計画に具体性、合理性が認められ、かつ、実現可能なものであることについて、外部の中小企業診断士、公認会計士、税理士等の確認を受けることが必須となりました。

経営管理ビザ取得までのスケジュール

経営管理ビザ取得までのスケジュールは、既に日本で会社を設立しているかどうかにより大きく異なります。

日本に会社を設立したうえで、経営管理ビザ取得を目指す場合は、会社設立や営業許認可取得にかかる時間も考慮する必要があります。

会社設立(1ヶ月程度)

経営管理ビザ申請前に会社を設立する必要があります。会社の事業内容等が決まっているものとして次のような手続きのために1ヶ月ほどはかかります。

  • 定款を作成する
  • 公証役場で定款認証を受ける
    ※株式会社の場合。合同会社の場合は定款認証が不要です。
  • 金融機関で資本金の振込を行う
  • 法務局で法人設立登記を行う

税務署への各種届出(2週間程度)

税務署に次のような届出を行います。

  • 法人設立届
  • 給与支払事務所等の開設届
  • 源泉徴収の納期の特例の承認に関する申請書

税務署の届出の控えは経営管理ビザ申請時の必要書類のため保管しておきましょう。

営業許認可取得(1ヶ月程度)

営業許認可の取得が必要な業種については、基本的に会社設立後に行政機関に申請する必要があります。
「届出」だけでよい場合は時間はかかりませんが「許可」が必要な場合は審査に時間がかかります。
例えば、飲食業、不動産業(宅地建物取引業)、製造業、ホテル・旅館、建設業、運送業等、業種により必要な許認可が異なるため、行政書士などの専門家に確認しましょう。

経営管理ビザ申請準備(1カ月程度)

経営管理ビザ申請に当たっては、様々な書類や資料を準備する必要があります。実務では上記の手続きと並行して行うため、別途1カ月かかることは殆どありませんが、入念な準備が必要になることに変わりはありません。

出入国在留管理局による審査

必要書類が揃ったら、出入国在留管理局に提出し審査を受けます。
経営管理ビザ取得にかかる審査期間は後述のとおりです。

経営管理ビザの審査期間はどのくらいか

経営管理ビザの審査期間については、出入国在留管理庁が在留審査処理期間(日数)の平均日数を公表しています。

審査期間は、年度によって、大きく数字が異なりますが、経営管理ビザの審査期間は他の在留資格と比較しても長い傾向があります。
「経営・管理」と一般的な就労ビザである「技術・人文知識・国際業務」を比較すると特に新規の場合に差が大きいことが分かると思います。

令和7年3月

新規 更新 変更
経営・管理 123.2日 36.3日 54.4日
技術・人文知識・国際業務 53.8日 29.0日 61.1日

令和7年12月

新規 更新 変更
経営・管理 124.5日 52.8日 76.9日
技術・人文知識・国際業務 64.1日 35.1日 41.4日

参照https://www.moj.go.jp/isa/applications/resources/nyuukokukanri07_00140.html

新規で経営管理ビザを申請する場合は、3か月から4カ月の審査期間がかかることを覚悟しておく必要があります。

審査期間が長引く(遅くなる)主な理由
平均日数よりも審査に時間がかかってしまうケースには、共通する理由があります。

  • 資金の形成過程の立証不足: 3,000万円という多額の資金をどのように準備したか、預金通帳の写しや送金証明などが不十分な場合、追加資料の提出を求められ審査が止まります。
  • 事業計画書の具体性不足: 売上予測の根拠や取引先との契約見込みが曖昧だと、事業の継続性を疑われ、慎重な審査が行われます。
  • 事業所の実態確認: 事務所のレイアウトや設備の写真から、適切な事業運営が可能か判断できない場合、実地調査や追加資料が必要になります。
  • 提出書類の不備: 専門家の確認印が漏れている、日本語の翻訳が不正確であるといった初歩的なミスも、大幅な遅れを招きます。

経営管理ビザ取得までに準備すること

経営管理ビザを取得するためのポイントは、必要書類をしっかり揃えることです。
会社設立の過程で作成したり取得する書類の他に、次のような書類も作成する必要があります。

  • 在留資格認定証明書交付申請書
  • 事業計画書、損益計画表
  • 申請理由書

この中でも特に重要なのが、事業計画書、損益計画表です。
新規に会社を設立する場合、ビジネスの内容が実現可能なものであることを審査担当者に納得させる必要があります。
単に熱意を伝えるだけでなく、市場規模、市場動向や収支の見込みなどを客観的な数字やデータを基に説明できるものでなければなりません。
ご自身の経験や勘だけに頼るのではなく、専門家のチェックを受けて、より具体的な事業計画書に仕上げることが大切です。

経営管理ビザ取得は当事務所までご相談ください

経営管理ビザ取得のためには、必要書類を漏れなく集める必要がありますし、また、単に書類を揃えるだけでなく、経営管理ビザ取得の要件を満たしていることをそれらの書類から証明できるものでなければなりません。

経営管理ビザは審査が厳しいため、専門家が目を通していない書類は、審査が通らないことも少なくありません。
経営管理ビザ取得でつまずいてしまうと、日本で会社経営を行うこと自体ができなくなるので、必ず、経営管理ビザに詳しい行政書士のサポートを受けてください。

行政書士法人タッチでは、無料相談にてお客様一人一人のご状況を伺い、経営管理ビザ取得に向けて最適な方法を選択させて頂きます。

この記事の監修者

行政書士法人タッチ 代表行政書士

湯田 一輝

専門分野
外国人ビザ(在留資格)・帰化
主な取扱業務

・外国人在留資格申請、帰化
・対日投資に関する支援業務
 (経営管理ビザ,対日投資コンサルティング等)
・外国人材の雇用、技能実習監理、特定技能登録支援業務

開業以来、国際業務を専門とし、
年間1,000件以上の在留資格・帰化実務に対応

公式サイト
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