テーマ別コラム

業務委託のフリーランスでも経営・管理ビザを取得できるか
- 2026年03月03日


「経営・管理」ビザとは、就労ビザの一種で、主として日本国内で企業の経営をするために日本に在留する外国人が取得するビザです。
このページでは「経営・管理」ビザを取得するための要件について解説します。
在留資格「経営・管理」を取得するためには
の2つの要件を満たす必要があります。
「経営・管理」の在留資格該当性は「本邦において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動」に認められます。
単に投資目的で日本の不動産を取得する場合や、外国から日本企業へ出資をするのみという場合のように日本に滞在しない場合には「経営・管理」の在留資格は取得できません。
「事業の経営」とは、代表取締役やその他の役員として事業を運営することを言います。
具体例としては
といった活動が挙げられます。
「事業の管理」とは、部長、支店長、工場長などのように会社の部門を統括する職員として、その部門の事業を管理することを言います。
具体例としては
といった活動が挙げられます。
入管への申請の際には、自分が行う活動が上記の活動に該当することの信憑性を十分に立証する必要があります。
また、活動内容によっては「技術・人文知識・国際業務」や「企業内転勤」の方に該当する場合もあるため、自分の行う活動内容をよく分析することが重要です。
「経営・管理」の在留資格該当性が認められる前提の一つ目として、外国人が経営・管理に携わる事業が適正なものである必要があります。すなわち、事業が法令を遵守されたものでなければなりません。行うこと自体がそもそも違法であるような事業が認められないのはもちろんのこと、許認可等が必要な事業は当該許認可を得る必要があります。
具体的には、中古車の貿易業の場合には古物商許可、飲食店を経営する場合には飲食店営業許可、ホテルを経営する場合には旅館業法に基づく営業許可といった具合に、経営・管理に携わる事業に応じた適切な許認可を得ることが必要です。
上記許認可のほか、労働法や社会保険の加入義務等その他の法令も遵守されていないと事業の適正性が認められない結果となります。
「経営・管理」の在留資格該当性が認められる前提の二つ目として、外国人が経営・管理に携わる事業が安定・継続的なものである必要があります。
外国人が日本で行う活動が安定・継続的に行われることは全てのビザ申請で一般的に要求される要件ですが、「経営・管理」ビザの場合には特に厳しく求められます。これは、外国人が日本で行う活動が前述のような活動に該当するかの判断と、事業が安定・継続的に行われているものかが密接に関連しているためと考えられます。
事業の安定性・継続性の立証の際に重視されるのは、当該事業でしっかり利益が出ているか(黒字経営か)という点です。通常は決算報告書によって立証します。
新規事業でまだ決算報告書が存在しないような場合には、事業計画書によってその事業が将来に渡って安定・継続的に利益を出すことを立証します。したがって、新規事業の場合には事業計画書の出来の良し悪しが「経営・管理」ビザの許可・不許可を左右するといっても過言ではなく、慎重に作成する必要があります。
「経営・管理」の上陸許可基準は以下の通りです。
以下の全てを満たさないと上陸許可基準適合性は認められません。
(1)申請に係る事業を営むための事業所が日本に存在すること(新規事業などでまだ事業を開始していないような場合には事業所として使用する施設が日本に確保されていること)
(2)申請に係る事業の規模が一定以上であること
(3)申請人又は従業員の中に、高度な日本語を理解・使用できる人が存在すること
(4)事業の経営または管理について3年以上の経験があることもしくは経営管理もしくは事業の内容に係る修士以上の学位を有すること
(5)【申請が「事業の管理」の場合のみ】日本人が従事する場合と同等額以上の報酬を受けること
この事業所は会社の所有物でも賃貸物件でも構いません。
賃貸物件の場合には、契約者が事業を行う法人名義であること、使用目的が「事業用」「店舗」「事務所」などであることが契約書又は事業用で使用することに係る合意書で明確にされている必要があります。
また、事業のための「独立したスペース」と「設備」が確保されている必要があります。
「独立したスペース」といえるには、事業用のものとして一つの部屋が現に存在していることが必要です。例えば、単にパーテーションで部屋の中を区分けしただけのものやバーチャルオフィスなどは「独立したスペース」とは認められません。
自宅兼事務所は、原則として認めません。
「設備」が確保されているといえるためには、まず経営者・管理者及び従業員としての活動を行う上で必要な物品が備わっていなければなりません。最低でもパソコン、印刷機、電話、従業員の数に応じたデスクなどの設備は必要となります。
その他、事業の内容毎に、倉庫や厨房など事業の実施に必要不可欠なものがある場合はそれも備える必要があります。
以下の要件をいずれも満たす必要があります。
⇒「常勤」といえるためには労働日数が週5日以上で労働時間が週30時間以上である必要があります。
また、「日本に居住」に該当するのは日本人、日本人の配偶者等、永住者、特別永住者、永住者の配偶者等、定住者です。就労ビザの外国人は除かれる点に注意してください。
⇒事業が法人で営まれる場合を前提とした要件で、「経営・管理」ビザの要件として一般的によく知られている要件です。
この3000万円は「経営・管理」ビザを申請している外国人本人が支出することまでは求められていません。しかし、外国人本人が支出することで前述の『外国人が「経営・管理」の在留資格該当性のある活動を行う信憑性』の判断に有利に働くため、外国人本人が支出することが一般的です。
また、この3000万円はその出所の形成過程もチェックされますので理由書等で説明する必要があります。これは、申請を突破するためだけに知り合いから3000万円を借りて、許可が降りたらその3000万円を直ちにそのまま返すというような行為(日本の会社設立で言う「見せ金」的な方法)を防止するためです。なお、現在の入管審査実務上、そもそも借金をもって会社に出資することは認めません。
常勤の職員の中に、日本人・特別永住者を雇用している場合なら問題なくこの要件をクリアしたが、雇用したのは永住者・日本人の配偶者等・永住者の配偶者等・定住者ビザを持っている人の場合、申請人本人又は常勤従業員の誰かが、以下のいずれかを満たす必要があります。
なお、常勤の従業員であれば、就労ビザの外国人でも、この要件の従業員として申請できます。
「事業の経営又は管理」というのは、経営管理ビザに該当する活動を従事したということになります。企業の役員又は部長・支店長などの上位管理職が該当します。
なお、個人事業主も事業の経営の対象になりますが、取引先との合意書・領収書など事業の客観的な証明が必要です。
経営管理に係る修士以上の学位はつまりMBAなどということです。
事業の内容に係る修士以上の学位は、例えばIT企業を経営したい場合はコンピューター・サイエンスの修士学位など、関連性が高い分野の学位です。
「事業の管理」に従事する場合のみに必要な要件です。
同等額以上の報酬要件については、外国人を日本人の代わりに安く働かせる不利益取扱いを防ぐ趣旨で定められています。
賃金規定がある場合はそれに従った報酬を、賃金規定がない場合には同じ職務内容や責任の日本人の報酬を考慮して合理的な額の報酬を外国人に支払われる必要があります。
このページでは「経営・管理」ビザを取得するための要件について解説しました。
「経営・管理」ビザは満たすべき要件や立証資料が多岐に渡り、取得が難しいビザのひとつです。
「経営・管理」ビザを取得しようと考えている方は、経験豊富な専門家に一度相談し、今後の対応を検討することをおすすめします。
| 2018年8月 | ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 |
|---|---|
| 2022年4月 | 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 |
| 専門分野 | 外国人在留資格、帰化申請 外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応 |
| セミナー実績 | 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 |
| 運営サイト | 行政書士法人タッチ 国際結婚&配偶者ビザサポートセンター 帰化申請サポートセンター 就労ビザサポートセンター 永住ビザサポートセンター 経営管理ビザサポートセンター アメリカビザサポートセンター ビザサポートセンター |
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