
シンガポール人と国際結婚する方法には、日本で結婚の手続きを進める方法と、シンガポールで結婚の手続きを進める方法の2つがあり、それぞれ手続きが大きく異なります。
シンガポールの婚姻手続きは、オンラインでの申請が導入されているなど、非常にシステマティックです。
目次
日本で結婚の手続きを進める場合の流れ
シンガポール人のパートナーが日本に来日して、婚姻の手続きを進める場合です。
具体的な手続きの流れは以下の通りです。
1. シンガポールで婚姻記録の検索結果証明書を取得し、大使館で宣誓供述書を作成する
まず、シンガポール人パートナーが結婚するための要件を満たしていることを証明するため、以下の書類を準備します。
1. 婚姻記録の検索結果証明書(Certificate of Search for Marriage Record)
シンガポールの婚姻登録所(ROM: Registry of Marriages)にオンラインで申請し、シンガポール国内での婚姻記録がないことを証明する書類を取得します。
2. 独身であることの宣誓供述書(Statutory Declaration)
上記1の証明書等を持参の上、在日シンガポール大使館で、独身であり結婚に障害がない旨を宣誓し、宣誓供述書を作成してもらいます。
手続きの詳細は、必ず事前にシンガポール婚姻登録所(ROM)および在日シンガポール大使館に直接確認してください。
2. 日本の市区町村役場で婚姻届を提出する
必要な証明書類が揃ったら、日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。
【必要書類の例】
- 婚姻届
- 本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
- シンガポール人の方の上記証明書(宣誓供述書など)
- 上記証明書の日本語訳(翻訳者の署名が必要)
- シンガポール人の方のパスポート
3. シンガポールへの婚姻の報告
シンガポールでは、海外で合法的に成立した婚姻は有効と認められているため、日本のように婚姻を「登録」する制度は必須ではありません。
ただし、シンガポール国内で政府機関の手続き等に日本の婚姻証明を使用する場合、その有効性を示すために、日本の市区町村役場で発行された「婚姻届記載事項証明書」または「婚姻の事実が記載された戸籍謄本」に、日本の外務省でアポスティーユ認証を受け、公式な英訳を添付することが推奨されます。
4. 配偶者ビザ(在留資格)の手続きをする
結婚後、日本で夫婦として一緒に暮らす場合は、シンガポール人配偶者の在留資格を「日本人の配偶者等」に変更または新規申請する手続きが必要です。
この申請は出入国在留管理局で行います。審査は年々厳格化しており、結婚の信憑性を証明する多くの書類が必要となるため、十分な準備が重要です。
シンガポールで結婚の手続きを進める場合の流れ
日本人のパートナーがシンガポールに渡航して、現地の方式で結婚手続きを進める場合です。
1. 日本で戸籍謄本を取得し、アポスティーユ認証を受ける
まず、日本人の戸籍謄本(発行から3ヶ月以内のもの)を取得し、日本の外務省でアポスティーユ認証を受けます。
シンガポールはハーグ条約加盟国であるため、アポスティーユ認証により、日本の公文書がシンガポール国内で有効なものとして扱われます。
2. 在シンガポール日本国大使館で「婚姻要件具備証明書」を取得する
シンガポールに渡航後、在シンガポール日本国大使館で、日本人が日本の法律上、結婚できる状態であることを証明する「婚姻要件具備証明書」を取得します。
【必要書類の例】
- 発給申請書
- 戸籍謄本(アポスティーユ認証を受けたもの)
- 日本のパスポート
3. シンガポールの婚姻登録所(ROM)で婚姻手続きを行う
次に、シンガポールの婚姻登録所(ROM: Registry of Marriages)で婚姻手続きを進めます。
1. オンラインでの婚姻通知の提出 (File a Notice of Marriage)
挙式希望日の21日前から3ヶ月前までの間に、ROMのウェブサイトを通じてオンラインで婚姻の通知を提出し、挙式の日時や場所を予約します。
2. 書類の確認と宣誓 (Verification of Documents and Statutory Declaration)
予約した日時に二人でROMに出頭し、必要書類の原本を提出して確認を受けます。
日本人側の書類(婚姻要件具備証明書、アポスティーユ付き戸籍謄本と英訳、パスポートなど)と、シンガポール人側の身分証明書などを提示し、法的に結婚できる状態であることを宣誓します。
3. 婚姻の挙式 (Solemnization)
婚姻通知から少なくとも21日が経過した後、予約した日時にROMまたは外部の会場で、婚姻solemnizer(挙行担当官)と2名の証人の前で結婚式を執り行い、法的に婚姻が成立します。
挙式後、公式な「婚姻証明書(Certificate of Marriage)」が発行されます。
4. 日本への報告的届出(婚姻届の提出)
シンガポールでの結婚が成立したら、3ヶ月以内に日本側にも報告的届出をする必要があります。
在シンガポール日本国大使館、もしくは日本の市区町村役場に婚姻届を提出します。
【必要書類の例】
- 婚姻届
- 日本人の戸籍謄本
- シンガポールの婚姻証明書の原本
- 上記婚姻証明書の日本語訳
- シンガポール人配偶者の国籍を証明する書類(パスポートなど)とその日本語訳
5. 配偶者ビザ(在留資格)の手続きをする
結婚後、日本で夫婦として一緒に暮らす場合は、シンガポール人配偶者のために「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請を行う必要があります。
この証明書が交付された後、シンガポールの日本国大使館で査証(ビザ)の発給を受け、来日することになります。
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この記事の監修者
- 行政書士法人タッチ 代表行政書士 湯田 一輝
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2018年8月 ビザ申請・帰化申請専門の「ゆだ行政書士事務所」設立 2022年4月 個人事務所を行政書士法人化「行政書士法人タッチ」 専門分野 外国人在留資格、帰化申請
外国人ビザ関係を専門とし、年間1000件以上の相談に対応セミナー実績 国際行政書士養成講座、公益財団法人戸田市国際交流会、埼玉県日本語ネットワーク、行政書士TOP10%クラブ、行政書士向け就労ビザ講習会など多数 運営サイト 行政書士法人タッチ
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