交通違反がある場合の永住申請

交通違反がある際の永住申請について

永住許可審査には「素行善良要件」があります。これは出入国在留管理庁のホームページの「永住許可に関するガイドライン」に明記されており、交通違反に関する箇所を抜粋すると、

 

とあります。ではどのような場合の交通事故や違反を起こしてしまった場合に永住申請に影響があるのでしょうか。

比較的軽微な違反の場合

軽微な違反を起こすと、通称「白切符」「青切符」と呼ばれるものを渡されます。

比較的軽微な違反「白切符」

「白切符」は正式には「告知票」といい、違反点の処分のみです。反則金や罰金の支払いはありません。
具体的には、シートベルトの装着義務違反（運転者だけでなく同乗者も含まれる）やチャイルドシートの使用義務違反などです。

比較的軽微な違反「青切符」

「青切符」は「交通反則告知書」といい、違反点と反則金の支払いが科せられます。
駐停車違反や一般道での30km/h以下のスピード違反、免許不携帯運転などの場合です。

反則金は刑事罰である罰金ではありませんので、上記の法律上の要件の中にある「罰金刑」にはあたりません。

これらの「白切符」や「青切符」を渡されるような軽微な違反では永住申請には影響ありませんが、軽微な違反でも繰り返しおこしてしまうと悪質であり「素行が善良」とは言えなくなってしまいます。

具体的に何回までなら大丈夫と規定があるわけではありませんが、過去5年間で3～4回程度が永住審査に影響ないとされています。
スピード違反など起こしていて反則金を支払って忘れてしまうということもよくありますので、警察署にいくと過去5年間の「運転記録証明書」を取得することができますので確認してみてください。

重度の違反の場合「赤切符」

重度の違反を起こすと「赤切符」と呼ばれるものを切られてしまいます。
「告知票・免許証保管証」が正式名称で、一般道で30km/hの速度超過や飲酒運転、無免許運転などの違反です。。この場合違反点が6点以上となり、免許の停止もしくは免許取り消しとなってしまいます。

それだけではなく、刑事上の責任も問われることになり、懲役刑か罰金刑が科せられ、前科がつくこととなってしまいます。こうなると、「素行善良」とは言えなくなり永住審査は通りません。再び「素行善良要件」を満たすためには、

 

の時間経過が必要になります。こうなってしまいますと、永住権の取得からはかなり遠くなってしまうと言わざるを得ないでしょう。

交通違反がある場合の永住申請についてのまとめ

日本での生活が長くなれば、自動車を運転することもあるでしょうし、また仕事で運転をすることもあるかと思います。

重度の違反をしないことはもちろんですが、シートベルトの装着義務やスピード違反、
またスマートフォン・携帯電話を使用する「ながら運転」など日頃から気をつけて運転をするようにしましょう。

軽微な違反は永住許可に影響ないと述べましたが、やはり違反はないほうがよいでしょう。永住許可申請は日本にいる外国人が誰でもできるわけではなく、一定の条件が必要です。
せっかく永住権が取れる条件が揃っているのに、交通違反で無駄にしてしまわないためにも日本の交通ルールをよく理解して、運転にはより一層注意を心がけてください。