「結局、トータルでいくらかかるのか」――日本進出のご相談で、最初に必ずいただく質問です。そして多くの方が、「誰も率直に教えてくれない」というもどかしさを抱えています。正直に申し上げると、総額は事業内容・地域・進め方によって変わるため、一つの数字でお答えすることはできません。けれども、「何に・いつ・どのくらい」という区分と現実的な幅でなら、誠実にお答えできます。本記事では、外国法人・外国人経営者の日本進出の費用を、①一度だけかかる初期費用、②毎月・毎年かかるランニングコスト、③費用とは別枠で考える資本金3,000万円、の3つに分けて整理し、当法人の実際の料金(税込)も示しながら、総額の現実的な目安をご案内します。
※本記事の金額・要件は2026年7月時点の情報です(法定費用・手数料は改定されることがあります)。当法人の料金はすべて税込で、最終的な金額は内容に応じた個別のお見積りでご提示します。
この記事でわかること
- 資本金3,000万円が「費用」ではなく、会社の資金(別枠)である理由
- 初期費用の内訳と目安――会社設立(当法人プラン:株式会社515,000円・合同会社463,000円)、在留資格、事務所、許認可
- ランニングコストの内訳と目安――賃料・税理士顧問料・社会保険の会社負担・赤字でも約18万円の均等割・ビザ更新
- モデルケース(株式会社設立+経営・管理ビザ)での目安の合算と、費用で失敗しない5つのポイント
- 当法人の段階制の料金(STEP 0:無料相談 → PHASE 1:初期コンサルティング330,000円〜)
1. 最初に押さえる大前提――資本金3,000万円は「費用」ではない
費用の話を始める前に、最も誤解の多い点を整理します。経営・管理の在留資格(経営管理ビザ)には資本金(出資の総額)3,000万円以上が必要ですが、この3,000万円は、支払うと消えてなくなる「費用」ではありません。会社の口座に払い込む「払込資本」であり、設立後は会社自身の資金として、事務所の家賃・給与・仕入・設備投資など、事業のために使うお金です。
| 観点 | 費用(コスト) | 資本金3,000万円 |
|---|---|---|
| 性質 | 支払うと消えるお金 | 会社の口座に残る、会社自身のお金 |
| 例 | 専門家報酬・登録免許税・入管手数料・家賃 | 経営・管理に必要な払込資本 |
| 使い道 | ―(支払って終わり) | 家賃・給与・仕入など事業の運転資金 |
| 本記事での扱い | 初期費用・ランニングコストとして集計 | 「別枠」として扱い、費用には合算しない |
つまり、「進出には3,000万円+諸費用がかかる」のではなく、「3,000万円は会社に入れる事業資金で、それとは別に費用がかかる」が正しい理解です。ただし、別枠だからといって準備が要らないわけではありません。3,000万円を海外から送金し、払込として整える段取り(送金経路・口座・外為法にもとづく届出など)には、相応の時間と注意が必要です。
日本進出で注意したいポイント――金額は「円建て」で考える
本記事の金額はすべて日本円建てです。外貨に換算した負担額は為替レートにより変動するため、海外から資本金や費用を送金する場合は、レートの変動幅と送金手数料も資金計画に見込んでおくと安全です。
2. 初期費用(一度だけかかるお金)――会社設立・ビザ・事務所・許認可
初期費用は、大きく5つの費目に分かれます。外国人・外国法人の会社設立の費用から順に見たうえで、最後に表へ整理します。
① 会社設立の費用
法定費用(国などに支払う実費)と専門家報酬からなります。株式会社では、定款認証に公証役場へ約5万円(資本金3,000万円の場合)+定款謄本代がかかります(合同会社は認証自体が不要です)。紙の定款には印紙税4万円がかかりますが、電子定款なら不要です。そして見落とされやすいのが登録免許税です。「株式会社は最低15万円、合同会社は最低6万円」という説明をよく見かけますが、これはあくまで最低額です。税額は資本金×0.7%で計算されるため、経営・管理を前提に資本金を3,000万円とすると、株式会社でも合同会社でも21万円(3,000万円×0.7%)になります。本シリーズの読者にとって現実的な登録免許税は、15万円や6万円ではなく21万円です。
当法人の会社設立サポートは、これらの実費まで含めた総額でご案内しています。株式会社設立サポートプランは515,000円(税込。内訳:当事務所報酬165,000円+定款認証料52,000円〔謄本代込み〕+登録免許税210,000円+提携司法書士の登記報酬88,000円)、合同会社設立サポートプランは463,000円(税込。報酬165,000円+登録免許税210,000円+司法書士報酬88,000円)です。いずれも電子定款で対応するため、印紙税4万円はかかりません。オプション(税込)として、事務所候補先のご紹介55,000円、事務所契約への同行33,000円、当法人が資本金の引受人になる場合は資本金の1%をご用意しています。
② 在留資格(ビザ)の費用
経営管理ビザの費用は、入管に支払う法定手数料と、専門家報酬に分かれます。法定手数料は、海外から呼び寄せる際の在留資格認定証明書(COE)交付申請には手数料がかからず、在留資格の変更・在留期間の更新は2025年4月の改定後、6,000円(窓口)/5,500円(オンライン)です。
なお、手数料の上限を引き上げる改正入管法が2026年5月29日に成立し(6月5日公布)、上限は在留資格の変更・更新で10万円、永住許可で30万円と定められました。これを受けて2026年7月3日、実際の金額を定める政令案が公表され、パブリックコメント(2026年7月3日〜8月2日)を経て、2026年10月1日以降に受け付ける申請分から適用される方針です。政令案では、変更・更新が現行の一律6,000円から在留期間に応じた段階制へ移行し、3か月以下は1万円、1年は3万3,000円、3年以上5年未満は6万4,000円、5年以上は7万5,000円とされ(3か月超はオンライン申請で3,000〜1万円割引、永住は窓口のみ)、永住許可は1万円から20万円に引き上げられます。最終的な金額・施行日は政令の公布で確定します。法定手数料は大幅な引き上げが目前に迫っているため、早めの着手が現実的です。
専門家報酬として、当法人の経営・管理ビザサポート(税込)は状況別のプラン制です。本人がすでに日本国内にいる場合(変更申請)は440,000円〜550,000円、本人が海外にいて日本に協力者がいる場合(認定申請)は440,000円〜627,000円、本人が海外にいて協力者がいない場合は550,000円〜759,000円です。協力者がいないケースが最も高くなるのは、まず4か月の経営・管理ビザで入国し、入国後に会社設立・事務所契約・口座開設などを整えてから在留期間の更新を行う、「二段階」の手続きになるためです。各レンジの幅はプラン(ライト/スタンダード/プレミアム)の違いによるもので、主に英語・中国語での対応、書類翻訳、同行サポートなどの範囲が異なります。詳細は資料とお見積りでご案内します。このほか、在留期間更新の目安は132,000円〜、主なオプションとして家族滞在の手続き(1人あたり55,000円〜77,000円)、法人口座開設手続きのサポート(66,000円〜165,000円)があります。なお、起業準備のために先に滞在するスタートアップビザのサポートは385,000円〜462,000円です(参考)。
③ 事務所の初期費用
経営・管理には独立した事業所が必須で、バーチャルオフィスは原則として認められません。事業用の賃貸借では、敷金・保証金が賃料の数か月分〜12か月分に及ぶこともあり、礼金・仲介手数料・内装費まで含めると、初期費用の中で最も振れ幅の大きい費目です。地域・広さ・物件条件によって大きく変わります。
④ 許認可の費用
業種によっては営業許可などの取得が必要で、行政への手数料と専門家報酬がかかります。当法人の営業許可サポートは、たとえば古物商・飲食店で各77,000円(税込)など、業種により異なります。要否も金額も業種次第です。
⑤ その他の実費
書類の翻訳、サイン証明など各種証明の取得、査証(ビザ)の発給・渡航、国際送金の手数料などは、内容に応じた実費がかかります。
| 費目 | 法定費用・一般的な目安 | 当法人サポート(税込) |
|---|---|---|
| ① 会社設立 | 定款認証 約5万円+謄本代(株式会社のみ)/印紙税4万円(紙の定款のみ。電子定款は不要)/登録免許税は資本金×0.7%=資本金3,000万円なら21万円 | 株式会社 515,000円/合同会社 463,000円(登録免許税等の実費・司法書士報酬込み) |
| ② 在留資格(経営・管理) | COE交付申請:手数料なし/変更・更新:現行6,000円(窓口)・5,500円(オンライン)。2026年5月成立の改正で上限10万円(永住は30万円)に。2026年7月3日公表の政令案では、変更・更新は在留期間に応じ最大7万5,000円、永住は20万円へ。2026年10月1日申請分から適用の方針(政令で確定) | 440,000円〜759,000円(来日の状況・プランによる)/更新の目安 132,000円〜 |
| ③ 事務所の初期費用 | 敷金・保証金(賃料の数か月分〜12か月分のことも)+礼金・仲介手数料・内装費など | 候補先のご紹介 55,000円/契約への同行 33,000円 |
| ④ 許認可 | 業種により行政への手数料が別途 | 例:古物商・飲食店 各77,000円 など業種による |
| ⑤ その他の実費 | 翻訳・各種証明の取得・査証発給・渡航・国際送金手数料など | 実費(内容による) |
3. ランニングコスト(毎月・毎年かかるお金)
会社は、設立した瞬間から維持費がかかり始めます。とくに見落としやすいのは、利益が出ていなくても(赤字でも)発生する固定的な費用です。市場の相場は、一般的な目安・幅でお示しします。
| 費目 | 頻度 | 一般的な目安(幅) |
|---|---|---|
| 事務所の賃料 | 毎月 | 地域・広さ・物件により大きく変動 |
| 税理士の顧問料・決算料 | 毎月+年1回 | 月額数万円+決算料で、年合計およそ30万〜60万円程度の幅(一般的な目安。提携税理士の実額は個別見積り) |
| 社会保険料の会社負担 | 毎月 | 給与額のおおむね15%前後が目安(健康保険・厚生年金・労働保険の合計。料率は年度・地域等で変動)。赤字でも発生 |
| 法人住民税の均等割 | 毎年 | 赤字でも発生。資本金3,000万円なら年約18万円 |
| 在留資格の更新 | 在留期間ごと(1年なら毎年) | 法定手数料+専門家報酬(当法人の目安 132,000円〜) |
| 進出後の運営顧問(PHASE 3) | 毎月(必要に応じて) | 月額制・別途お見積り |
押さえるべきポイントは2つです。第一に、賃料と人件費(給与+社会保険の会社負担)がランニングコストの大半を占め、ここは会社ごとの選択で大きく変わります。第二に、均等割(資本金3,000万円なら赤字でも年約18万円)と社会保険の会社負担は、利益が出ていなくても発生します。進出の判断にあたっては、初年度だけでなく2〜3年分のランニングコストを見込んでおくと安全です。
4. モデルケースの目安合算――株式会社を設立し、経営・管理ビザを取得する場合
「創業者本人が海外から来日し、株式会社を設立して経営・管理ビザを取得する」という標準的なケースで、ここまでの数字を一つの表にまとめます。あくまで目安の幅であり、事業内容・地域・物件条件・為替によって変動します。
| 区分 | 内容 | 目安(円建て・税込) |
|---|---|---|
| (a) 別枠:資本金 | 払込資本。会社の口座に入り、事業に使う | 3,000万円(費用ではない) |
| (b) 初期費用(一度だけ) | 会社設立(当法人・株式会社プラン) | 515,000円 |
| 経営・管理ビザ(当法人プラン。来日の状況・プランによる) | 440,000円〜759,000円 | |
| 入管の法定手数料 | 現行0円(COE)〜6,000円(変更・更新)程度。2026年10月1日申請分からは在留期間に応じて上昇し、変更・更新は最大7万5,000円の見込み | |
| 事務所の初期費用(敷金・保証金・仲介手数料等) | 数十万円〜(保証金が厚い物件では数百万円規模も) | |
| 許認可・翻訳・渡航などの実費 | 業種・状況による | |
| (全体支援をご依頼の場合)初期コンサルティング(PHASE 1) | 330,000円〜 | |
| 初期費用の合計の目安 | おおむね150万〜300万円程度+事務所条件による上振れ | |
| (c) 初年度ランニング | 賃料(12か月分)+給与・社会保険の会社負担(給与の15%前後が目安) | 会社ごとの選択により大きく変動 |
| 税理士顧問・決算(年30万〜60万円程度)+均等割 約18万円 等 | 賃料・人件費を除く固定費で 年50万〜80万円程度 |
※在留資格の更新がある年は、上記とは別途132,000円〜+法定手数料を見込んでください(「本人が海外にいて協力者がいない場合」のプランには、初回の在留期間更新の申請サポートまで含まれています)。
正確な総額は、事業計画と物件・人員の前提が固まって初めて算出できます。当法人では、無料相談と初期コンサルティング(PHASE 1)の中で、御社のケースに沿った詳細なお見積りをご提示します。
5. 費用で失敗しないための5つのポイント
- 「安い住所」は、あとで高くつく―― 固定費を抑えようとバーチャルオフィスを契約すると、経営・管理では独立した事業所と認められず、契約のやり直しとビザの遅れで、かえって費用がかさみます。
- 電子定款で印紙税4万円を節約する―― 紙の定款には印紙税4万円がかかりますが、電子定款なら不要です。当法人の設立サポートは電子定款に対応しています。
- オンライン申請は手数料が安い―― 在留資格の変更・更新の手数料は、現行では窓口6,000円に対しオンライン5,500円です。2026年10月に予定される新料金でも、3か月超の申請はオンラインなら3,000〜1万円割り引かれる方針で、金額が上がるほどオンライン申請の節約効果は大きくなります。
- 手続きの遅れは「空費」を生む―― 事務所を借りたのに開業できない期間は、賃料だけが出ていきます。設立・許認可・ビザを同時並行で進めることが、結局いちばんの費用対策です。
- 入管手数料は引き上げが目前―― 前述のとおり、2026年5月に改正入管法が成立し、変更・更新の手数料の上限が10万円(永住は30万円)に引き上げられました。実額を定める政令案も2026年7月3日に公表され、2026年10月1日以降の申請分から、変更・更新は在留期間に応じて最大7万5,000円、永住は20万円へと引き上げられる方針です(パブリックコメントを経て政令で確定)。「待てば安くなる」要素はなく、早めの着手が合理的です。
6. 当法人の料金の考え方――段階的にご依頼いただけます
費用の不安の多くは、「総額が見えないまま走り出すこと」から生まれます。だからこそ、当法人のご支援は段階制です。まずSTEP 0の無料相談で、現状と進出の目的を整理します。ご依頼いただく場合は、PHASE 1の初期コンサルティング(330,000円〔税込〕〜)で、進出方針・形態の整理、必要手続きと論点の洗い出し、全体スケジュールの設計までを行い、そのうえでPHASE 2(進出実行サポート。案件単位・別途お見積り)の詳細なお見積りをご提案します。進出後は、PHASE 3の運営顧問(月額制・別途お見積り)で継続的に支援します。最初から大きな費用をかけなくても、PHASE 1までで「全体像と総額の見通し」が手に入る設計です。お見積りにあたっては、発生し得る金額をご契約の前に丁寧にご説明します。
まずは無料相談から
「自社のケースでは、結局いくら見ておけばよいのか」を整理するところから始めませんか。行政書士法人タッチでは、初回のご相談を無料で承っています(STEP 0:無料相談)。現状とご進出の計画をうかがい、費用の区分(別枠の資本金・初期費用・ランニングコスト)と全体像をご案内します。ご相談の結果、具体的な支援が必要になった場合は、内容に応じた有料の支援プラン(PHASE 1:初期コンサルティング 330,000円〔税込〕〜 など)をあらためてご提案し、費用の見通しを丁寧にご説明します。まずはお気軽にお問い合わせください。
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